| 丈夫な足腰のために安全にスポーツを |
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「生涯スポーツ」という言葉に象徴されるように、スポーツは従来の競技選手、プロスポーツの分野にとどまらず、草野球や少年サッカーチームなどのレクリエーション、また、ゲートボールやウォーキングといった中高年の健康維持・増進を目的とするものに至るまで、日本人が日常的に親しむものとして定着しつつあります。 「スポーツ医学」は、1960年代にエアロビック運動による心臓血管障害や脳血管障害の予防効果が報告されて以来、治療医学から予防医学、また健康医学へと発展してきました。 一方、アメリカでは、心臓病、高血圧、脳卒中などによる死亡率が減ってきたとは言われるものの、多くの人が、ランニングなどのスポーツ活動により、膝や足の障害を訴えることになりました。つまり、スポーツ人口の増加は、よい効果を上げる半面で、膝や肩、肘などの関節のけがや、痛みを引き起こすことになったのです。 そこで健康の維持・増進のためには、運動器(体の運動する部分)に故障を起こさないように、年齢や性別を考えて、安全にスポーツをしなければなりません。 発育期の運動器、成人の運動器、中高年の運動器は、それぞれ異なります。発育期の運動器は、骨の成長により、常に腱や筋肉が引っ張られた緊張状態にあり、中高年の運動器は骨粗しょう症に代表されるような老化が見られます。 成人の運動器でも、体質によってけがを起こしやすいタイプがあることが分かっています。もちろん、発育期の運動器に無理な負荷(過度の練習など)をかけると、さまざまな障害の危険性があり、成人後に影響を与えかねません。 また、組織の再生が遅くなりがちになる中高年では、過度のスポーツによる「使いすぎ症候群」に、十分注意する必要があります。 成人や中高年の健康の維持・増進や、発育期の運動能力の獲得のためには、スポーツ活動は欠かすことができません。しかしそれは、無理のない方法で安全に行われなければなりません。 例えば、発育期には特定の運動器に外力がかかりすぎないよう、複数のスポーツを行って負担を分散させると同時に、効果を高めるほうがよいでしょう。 また、定年後のスポーツには、いきなり山に登るのではなく、ウォーキングから始めるといった配慮が必要となります。 |
| 福井 紘一 |
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