慢性関節リウマチ(1)<診断>

  免疫の異常が原因 関節の痛みや腫れ
 リウマチ? この病名ほど誤解されている病名はないと思います。腰や肩に痛みがあっても病名はリウマチになります。リウマチとは、運動器=筋、腱(けん)、靭帯(じんたい)、関節に症状が出る病気の総称です。
 一方、慢性関節リウマチは、関節に慢性の炎症が生じ、関節の腫(は)れや変形をきたしてくるものです。つまり、リウマチという疾患群の中の一つの病名が慢性関節リウマチなのです。
 リウマチ病学という教科書には、現在わかっているだけで八十以上の病名が記載されています。リウマチと言われても、五十肩や肩こりのこともありますので、あまり悲観しない方が賢明です。
 慢性関節リウマチの病因(病気の原因)はよく分かっていませんが、免疫の異常があることが分かかっています。免疫とは疫病(えきびょう)を免れる力のことをいいます。予防接種はある病気に打ち勝つ力(免疫力)を与えるためにワクチンを投与することをいいます。
 人に本来備わっているのは外敵(細菌、ウイルスなど)に打ち勝つための免疫力ですが、その免疫力が自分自身を攻撃するようになり、病気を引き起こすようになるのが自己免疫疾患です。慢性関節リウマチは自己免疫疾患の代表で、免疫の異常があることが分かっています。
 採血をしてもらってあなたはリウマチの気(け)があると言われて心配したことはありませんか。これはリウマチ因子が陽性であるという意味です。リウマチ因子は慢性関節リウマチの患者さんでのみ陽性になるものではありません。肺や肝臓の病気でも陽性になることがあり、正常の人でも(+)になることがあります。症状がなければあまり心配する必要はありません。
 それでは慢性関節リウマチの診断はどうするのでしょうか。診断基準がありますが、大事なのは症状なのです。朝起きて手を広げようとすると手がこわばる、左右対称性に関節が腫れる、多数の関節が同時に腫れている、皮膚の下にしこりが触れる、などの症状があります。
 レントゲンで関節の周囲に変化が現れる、リウマチ因子が陽性も大事ですが、これらは必ずしもなくてもかまいません。
大西利明   



                                   
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