天理よろづ相談所病院の循環器内科が積極的に緊急患者にも対応する方針であることを説明するとともに、冠動脈インターベンション(PCI)について紹介した。
PCI
は虚血性心疾患の治療の中心をなす方法で広く普及している。PCIは正しく機能すれば劇的な効果をもたらす一方で、適応や主義を誤れば死亡も含めた重大な合併症にも繋がる危険性を内在する。虚血性心疾患の治療方針には次の三つに大別される。@内服治療、Aカテーテルによる治療(PCI)、B冠動脈バイパス手術、の3つである。PCIは薬物溶出性ステントの登場によって大きく進歩した。何が変わったかを要約すると、@再狭窄によって何度も繰り返し治療を要することがなくなり、特に子宇蓮の方への身体への負担が減った。A従来のステントでは治療が困難な病変に対しても治療が出来るようになった。PCIは薬物溶出ステントの登場により完成度の高い治療法となったが、その術後には血圧管理、脂質管理などの危険因子のコントロールが重要である。本講演会ではPCIについて問題点も含めて最新の情報を概説した。