講演内容概略
・事前アンケートにより各項目についての解説
・膀胱炎について(ニューキノロン、フロモックスの使用感、ガイドラインについて)
複雑性膀胱炎について・・急性細菌性膀胱炎を反復する場合、発熱を伴う場合→専門医へ紹介。
・尿路結石症について(チアトン、ウロカノン、α1ブロッカー、Ca拮抗薬について)
下部尿管にもα1A受容体が存在するのでα1ブロッカーの使用も検討。
(適応外なのでBPH症状と関連付けて処方)
・前立腺肥大症について(α1ブロッカー、PDE5阻害薬、β3作動薬について)
尿閉のリスクも考えて残尿量の測定も出来る限り行う。
・過活動膀胱について(トビエース、ベタニス、既存薬と認知症リスクについて)
質疑内容及び先生のご回答
・細菌培養について、耐性菌の検査は実施していますか?
→抗生剤を投与する症例には全症例実施しています。傾向が出ています。
・血尿について、専門医に紹介するタイミングは?
→尿沈渣で五個以上あれば専門医へ紹介下さい。
・抗生剤のバクタが天理よろづ病院では多く処方されているがなぜか?
→感染症内科のオピニオン医師がバクタをよく処方しているから。
また研修医がよく持っているサンフォード感染症治療ガイドにもファーストラインで記載があるから。
・認知症を有した高齢者に対して抗コリンの使用をやめた方がよいのか?
→その排尿障害が認知症からきているのか、メンタル的な所からきているのかを把握する事が大切だと思います。
・COPD吸入薬と抗コリン薬の併用は尿失禁のリスクがあるがどうか?
→リスクはあるので状況に応じてβ3を使用するのも一つの考えです。
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