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平成20年11月22日 「不整脈の心電図診断と治療 −カテーテルアブレーションの適応となる症例とそうでない症例−」
天理よろづ相談所病院 循環器内科 吉谷 和泰 先生、貝谷 和昭 先生、
花澤 康司 先生、 中川 義久 先生
 

 不整脈の治療に実際的に高周波電流によるカテーテルアブレーションが行われるようになってから20年ほどになる。本講演では現在もっともホットである領域と思われる心房細動のカテーテルアブレーションについてその適応となる症例、そうはならない症例に関して具体的に例示することにした。

 心房細動のカテーテルアブレーションは当初の日本循環器学会のガイドラインを参照すると、薬剤抵抗性の発作性に関してクラスUaの適応であった。

 これが2007年のHRS/EHRA/ECAS Guidelineのガイドラインを参照すると薬剤抵抗性に限らず、心不全を合併した症例や、薬剤を開始する前の初回治療としてのカテーテルアブレーションについても認められている。これは明らかにカテーテルアブレーションが適応拡大していることを示している。
 当科でもそういったことから適応を広く取り、積極的に心房細動に対するアブレーションを行っている。

 講演では76歳の発作性心房細動の症例、無症状であるものの47歳女性の若年性の心房細動症例、69歳の徐脈頻脈症候群を合併した症例、心不全を合併した症例などを適応症例として例示した。また、アブレーションに至らなかった症例として52歳男性の慢性維持透析症例を示した。

 現在の当科のスタンスとしては、80歳以上の高齢者、5年を超えるような慢性心房細動、慢性透析患者の症例をのぞけば多くの症例で心房細動はカテーテルアブレーションの適応と考えている。