9月30日から10月10日まで愛媛県で開催された国民
体育大会において、選手が現地で受診した医療機関からドーピングにあたる禁止物質を含む薬を処方されたケースが3例あったことが分かりました。1人は使用前に気づいて使用を控え、残り2人は事後に遡及的なTUE(治療目的の使用特別措置)申請がJADA(日本アンチドーピング機構)に行われましたが、いずれも医師がうっかり禁止薬物を含んだ薬を処方したことが原因です。これにより選手がドーピング検査を受けて禁止薬物が検出された場合、事後の申請が認められなければ、競技成績は取り消され、競技が出来ない資格停止期間を課せられることになります。
2013年には会員医療機関へ下記チラシを配付いたしましたが、国体を含めて全国大会や国際大会に出場する選手にはドーピング検査が実施されることがありますので、選手に対して使用する薬は禁止薬物でないことを確認する必要があります。
1.Global DRO(禁止表国際基準に基づいた検索サイト)で検索する。
http://www.globaldro.com/JP/search
2.ドーピング防止ホットラインで相談する。
http://www.playtruejapan.org/medicine/hotline/
奈良県のドーピング防止ホットラインは、奈良県薬剤師会薬事情報センター(TEL 0742-27-6072
FAX 0742-24-1291)。県内の事例は奈良県薬剤師会薬事情報センターへご相談ください。
3.公認スポーツファーマシストに相談する。
http://www3.playtruejapan.org/sports-pharmacist/search.php
4. JADAへ問い合わせる。
http://www.playtruejapan.org/medicine/
※画像をクリックすると、PDFで拡大表示されます。
待合室への掲示等にご利用ください。
ドーピング検査を受ける可能性がある選手には、医師の診察を受ける際にドーピング検査を受ける可能性があることを伝えるように周知されています。先生方におかれましては、禁止薬物を処方しないよう、また上記の方法を用いて調べていただきますよう、よろしくお願いいたします。また治療のためにどうしても禁止物質を含んだ薬物を使用しなければならない場合には、JADAへTUEを申請して認められれば使用可能です。この申請は選手が行いますが、申請に必要な書類は医師が作成する必要があります。
・TUE申請書式 http://www.realchampion.jp/download/6
選手がドーピング防止規則違反とならないよう、ご協力をよろしくお願い申し上げます。
奈良県医師会スポーツ医学部会