3月20日(水)、県医師会館において奈良県医師会と全国健康保険協会(協会けんぽ)奈良支部による「健康づくりの推進に向けた包括的連携協定」の締結式を開き、広岡孝雄・県医師会会長と河田光央・協会けんぽ奈良支部長が協定書に署名した。
この協定は、県民の約3人に1人が加入する健康保険制度を運営している協会けんぽ奈良支部と、県民の医療を担っている奈良県医師会が相互に連携・協力のうえ、職域における健康づくりを一層推進することで、県民の健康保持・増進に寄与することを目的とするもの。
協定書への署名を終えて挨拶に立った広岡会長は、特定健診の受診者数が伸び悩んでいることに触れ「特に糖尿病の疑いがある患者は症状が少ないこともあり健診受診者が少ないため、医療機関への受診にも繋がらず放置されていることが多い。平成30年度から5年間の第3期医療費適正化計画が始まっていることも踏まえ、この協定を結ぶことによって大きく前進したい」と意気込みを語った。
続いて河田支部長は「この協定を契機に特定健診・特定保健指導のほか、がん検診や生活習慣病予防健診も進めていきたい」と述べた。また近日中に県内約1万5,000の事業所に発送予定の生活習慣病予防健診の案内の中で、山田宏治・県医師会理事の執筆による健診後の保健指導や早期治療の重要性を説明する文章を掲載していることを紹介。「働き盛りの世代を中心に若いうちから健康づくりに取り組んでいけるように、今後も医師会からアドバイスをいただきたい」と述べ、さらに連携を強めていく姿勢を示した。