年をとるにつれて、「外出の機会が以前より減った」「活動的ではなくなった」と感じることはありませんか?
そのような方は、もしかすると「フレイル」の危険信号が点灯しているのかもしれません。
フレイルとは、わかりやすく言えば「加齢とともに心身の活力が低下した状態」のことで、一般的には、健康な状態と要介護状態の中間の段階がフレイルに相当します。フレイルは、早く気付いて適切な対策を行えば、進行を遅くしたり、再び健康な状態に戻したりすることができます。
フレイル対策で特に重要な3項目は、社会性、栄養、運動と考えられています。社会性(人とのつながり)を保つことはとても大切です。家に閉じこもらずに、自分に合った活動(趣味のサークルやボランティアなど)を見つけて積極的に参加しましょう。また、栄養バランスの良い食事をとるよう心掛けてください。基礎疾患によってはかかりつけ医と相談しながら、筋肉の材料になるたんぱく質(肉・魚・大豆製品など)や、骨を強くするカルシウム(牛乳・乳製品・小魚など)を積極的に摂りましょう。また、無理のない範囲での筋トレやウォーキング、テレビ・ラジオ体操など、自分に合った運動の方法を見つけて実践しましょう。
重要なのは、3項目を三位一体で生活に取り入れ、それを継続していくことです。このことがフレイルの予防につながり、健康長寿を達成する秘訣になると思います。