こむら返り

ふくらはぎ(場合によっては、すねやもも)の筋肉がつることを、俗に「こむら返り」といいます。「こむら」とは、ふくらはぎをさす古語です。こむら返りは極めてありふれた現象ですが、そのメカニズムは、まだ十分には解明されていません。おそらく、こむら返りを起こす筋肉をつかさどる運動神経に原因があるのだろう、と現在は考えられています。

こむら返りが起こる病気には、腎不全、肝硬変、運動神経系疾患、内分泌異常等、さまざまなものがあります。中でも、椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症といった腰椎疾患が多く、整形外科でよく扱う病気です。

このような症状は、健康な人にも起こります。運動後に休んでいるときや、妊娠中にしばしば経験し、お年寄りの中には、夜、眠っているときにこむら返りが起きて睡眠を妨げられる場合もあります。

こむら返りが起こったら、つっている筋肉を伸ばすことがもっとも簡単な対処法です。日頃からストレッチ体操を行っていると予防効果があります。こむら返りを起こしやすい筋肉を1日3回ほど、特に運動前と寝る前によく伸ばすとよいでしょう。

しかし、日常生活や睡眠に支障があるほどよく起こる場合には、なんらかの病気が関係している可能性もありますので、かかりつけの医師に相談してください。