人は誰も他人に注目される場面や自分が目立つ場面では緊張や不安を感じます。それ自体は決して病的なものではありません。
しかし、その症状が通常は緊張しないと思われる状況・場面(例えば電車に乗る、買い物をするなど)で現われ、そのために思うような行動がとれないといった強い苦痛を感じるようになれば、それはなんらかの対応をすべき問題となります。
従来、このような症状は単なる上がり症、対人緊張としての性格の問題、個人差の問題としてとらえられ、1つの疾患として考えられることはありませんでしたが、近年「社会不安障害」という病気とみなされるようになりました。
緊張場面や不安を感じる状況で動悸、息苦しさ、発汗、声や手が震える、などの身体の反応が強くなります。多くは羞恥心からそれらの症状を隠そうとし、さらにそれが不安や緊張を高めるという悪循環が生じます。10~20歳代で発症することがほとんどです。
心あたりのある方は、お近くの精神科や心療内科でご相談ください。