不整脈

皆さんは、手首で自身の脈を触れたことがあるでしょうか。10秒間で10〜15回規則正しく触れていますか。全くバラバラに触れたり、何回かに1回飛んでいませんか。

心臓が正常な脈を作らなくなった状態が不整脈で、その種類は細かく分類すると何十種類にも及びます。自覚症状の現れ方はまちまちで、動悸(どうき)や息切れ、一瞬の胸の痛みや不快感、体のだるさやふらつき、重いものでは突然の失神や死に至るものまで様々です。またその一方、全く症状がなく健康診断で指摘を受けるものも少なくありません。症状がないから軽症であるとは言えないのが厄介なところです。

特に心臓に基礎疾患(心筋梗塞(こうそく)、心臓弁膜症、心筋症、先天性心疾患など)を持っている方や高血圧、肺疾患、腎臓病、甲状腺の病気を指摘されている方、そして血縁に突然死を起こした人

がいる方は注意が必要です。不整脈が基礎疾患の状態悪化のサインであったり、心不全や脳梗塞などの重大な合併症を招く原因になることがあります。

ほとんどの人は、自分の心臓の拍動を気に留めずに生活しています。それだけに一旦、脈の異常を自覚すると強い不安感を持ち、それがストレスになってさらに症状を悪化させることがあります。

健康診断で不整脈を指摘されたり、ご自身で脈の異常を感じた場合は、不安な気持ちを抱えながら様子を見るより、早めに受診されるのが良いでしょう。症状に関する問診と心電図をチェックすれば、どの程度の異常か、さらに検査が必要かなど判断できますので、まずは医師に相談されることをお勧めします。