今や、国民の10人にひとりが糖尿病になっていると推測され、糖尿病はわが国の「国民病」のひとつです。
糖尿病にならないためには、食べ過ぎないことや日ごろから運動することが大切です。
一方、糖尿病になってしまった場合の目標は、血糖値を適正な値に維持し、糖尿病でない人と同じような健康長寿を達成することです。このためには、糖尿病と診断されたらできるだけ早く治療を開始することが大切です。
しかし、糖尿病のお薬を勧められても、なかなか治療に納得していただけない場合があります。がんが初期の段階で見つかれば、一刻も早く治療をしてほしいと言われる方が多いのですが、糖尿病の初期と診断された場合は治療に積極的になっていただけない場合が多いのです。
薬をのまずに血糖値が高い状態が続くと知らぬ間に合併症が進行します。どんな病気も、早期診断・早期治療が大切です。糖尿病も例外ではありません。糖尿病になったとしても、早く血糖コントロールをすれば、10年後、20年後の健康長寿達成が可能です。
また、糖尿病のお薬はのみ始めたら一生のまなくてはならないと思っておられる方が多いと思いますが、早く治療を開始すると、お薬を減らしたりやめたりすることも可能です。糖尿病でお薬をのむように勧められた場合には、しっかりとお薬をのんで早く血糖コントロールを改善しましょう。
健康診断などで糖尿病を指摘された方は、放置せずに必ずかかりつけ医を受診して指示に従っていただきたいと思います。