生活習慣の欧米化やアルコール摂取の増加、肥満などにより、むかしは少なかった痛風が増加し、ありふれた病気となっています。
痛風とは、急に主に足の親指など、足の関節が赤くはれて痛む関節炎で、歩けないほどの大変痛い関節痛がおこります。ほとんどが男性におこり、そのままにしておくと、だんだん慢性化します。
原因は、からだの中の尿酸が正常値を超えて高くなることで、高尿酸血症と言われています。高尿酸血症があるかどうかは採血で尿酸値を調べます。血液の尿酸値が7.0㎎/㎗を超えると高尿酸血症と診断され、痛風の関節炎のない方でも生活習慣の改善が必要で、さらに8.0㎎/㎗以上では治療の目安となり、医療機関の受診が必要になります。
また、痛風を繰り返すときには、血液の尿酸値を下げる薬物治療が必要です。
高尿酸血症は、高血圧、高脂血症、糖尿病、メタボリック症候群などの生活習慣病を合併していることが多く、尿酸値の上昇が生活習慣病と重なることにより、脳、心血管の動脈硬化が進み易くなると言われています。
尿酸値も血糖値やコレステロール値と同様に、生活習慣病の指標であると考え、痛風・高尿酸血症と言われたら、生活習慣を改善することが最も大切です。
痛風発作や高尿酸血症を避けるためには、肥満を解消し、プリン体の多い肉類や内臓などの取りすぎに注意し、ビールなどのアルコールをひかえ、適度な運動を行いましょう。