片頭痛のおはなし

「頭が痛い」ことが多い世の中ですが、慢性頭痛のひとつである片頭痛についてお話ししましょう。

片頭痛の痛みは脈打つような痛みと表現され、主に頭の片側にみられます。原因としては様々で寝不足、寝過ぎ、ほっとした時や女性では月経などにも関係しています。また、チョコレートやワインなどの食品や気圧の変化なども原因になることがあります。そして特徴的なのが、時に視野が欠けたり目の前で光がチカチカするような前兆がみられることです。

対策としてはストレスをためない、適度な睡眠をとる、原因が分かっている場合はそれを避けるなどです。また前兆があれば早めに薬を服用するか、患部を冷やして暗い場所で安静にしましょう。入浴や運動により悪化することもあるので避けるほうが望ましいです。片頭痛の痛みはしばしば我慢できないほど辛いことがあるので、可能なら仕事は休んだほうが良いでしょう。

治療としては鎮痛剤、エルゴタミン製剤、そして特効薬のトリプタン製剤などがあります。またセロトニン受容体作動薬のジタン系薬剤という新薬もあります。これらは比較的効果がありますが、使いすぎると薬物乱用性頭痛を来すことがあるので注意が必要です。

慢性頭痛には他に緊張型頭痛、群発頭痛などがあります。

頭痛を経験した場合は、どのような時にどのような痛みが頭のどの部分にどれだけの頻度で起こるのか、また前兆はあるのかなどを観察した上で、頭痛専門外来もしくはかかりつけ医を受診してください。