足の裏の痛みは足底筋膜炎かも?

足底筋膜炎(そくていきんまくえん)とは、足の裏に膜のように張っている腱組織に炎症が起き、時には小さな断裂を起こして痛みをもたらす病気です(図)。土踏まずがない靴を履いたり、体重が増えると発症します。歩き始めに踵(かかと)や土踏まずのあたりが痛みます。安静にして、足底筋のストレッチ、痛み止め、漢方薬、湿布、インソール(靴の中敷き)で治療します。治りが悪い場合には、痛み止めの注射、体外衝撃波治療、内視鏡手術などが検討されます。
アキレス腱と足底筋膜は繋がっているためアキレス腱のストレッチをして足底腱膜の突っ張りを和らげます。また床にタオルを敷いて、この上に足をおいてタオルを足の指で引き寄せつまむように指を動かす運動で足底の筋力を鍛えます。
これらの治療を行っても症状が改善しない場合、ステロイド注射を行うと症状が改善することが多いですが、痛みが再燃する場合も少なくありません。
また体外衝撃波治療を行うと腱が骨についている部分の障害を改善します。皮膚の上(体外)から繰り返す圧力波である衝撃波を照射する治療方法です。実施中は衝撃を加えるため、痛みを少し伴います。
それでも治癒しない場合は細い内視鏡を使って踵(かかと)にできた腱膜の付着にできた棘(骨棘)を切除すると痛みが軽快する場合があります。
足の裏に痛みがある方は整形外科をぜひ受診してみてください。

 

(図)
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