有鉤骨鉤骨折

有鉤骨は、手首の関節にある小骨の1つで、〝鉤〟は、カギ、フックを意味します。手の平の付け根の小指側に有り、手の平側に突き出した突起(有鉤骨鉤)を持ちます。この突起部に小指、薬指を曲げる腱が掛かり、腱の走行方向を変える滑車の役割を果たしています。

骨折は、転倒して手を突いてしまった時や、ゴルフスイング時に地面を叩いてしまった時など、手の平に強い衝撃が掛かった時に生じます。また骨の突起部が、ちょうどグリップエンドに有るので、繰り返しのバットスイングやテニスの練習で疲労骨折を起こすこともあります。手の平、小指側が痛み、小指、薬指を曲げると痛みが強く出ることが特徴です。

まずはレントゲン検査を行いますが、レントゲン検査だけでは診断が付かないことも多く、CTやMRIなどの精密検査をしてはじめて診断がつくこともあります。

有鉤骨鉤は血流が悪く、力学的負荷が掛かる場所であり、治りにくく、再骨折も有り得ます。発症早期であれば、ギプスで治療することも可能ですが、長期固定(6~8週間)が必要になり、骨折が治っても関節が硬くなってしまうリスクがあります。また治りきらずに骨折部で骨が動く状態が残ってしまうと(偽関節)、痛みが残り、腱や神経を損傷することがあります。その為、手術的治療が選択される場合も多くあります。

早期に整形外科に受診していただき、適切に検査、治療を受けて頂くことをお勧めします。