ロコモティブシンドローム(運動器症候群)

 ロコモティブシンドローム、略して〝ロコモ〟。一般の方にはまだなじみのない言葉かもしれません。筋肉や骨、関節などの運動器官の障害によって介護が必要な状態、あるいはその一歩手前の状態になってしまうことです。加齢に伴う関節の変形や筋力の衰(おとろ)え、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)などが主な原因です。

 ロコモは認知症やメタボと並び、健康寿命を短縮し、寝たきりや要介護状態を引き起こす三大要因の一つとされています。高齢者だけの問題ではありません。ロコモの初期症状は40代から始まるといわれています。以下の七つの質問(ロコチェック)で確認してみましょう。

 家の中でつまずいたりすべったりする。

 階段を上がるのに手すりが必要である。

 15分くらい続けて歩くことができない。

 横断歩道を青信号で渡りきれない。

 片足立ちで靴下がはけない。

 2㎏程度の買い物をして持ち帰るのが困難。

 家のややきつい仕事が困難(掃除機の使用や布団の上げ下ろしなど)。

 一つでも当てはまった場合にはロコモの疑いがあります。ロコモ予防の運動〝ロコトレ〟を始めましょう。
 初めての方が行うロコトレとして勧(すす)められているのは、開眼片脚立ちとスクワット運動です。転倒しないように必ず何かつかまるものがある場所で行いましょう。これらの運動も正しい方法で行わないと十分な効果が得られないばかりか、体を害する場合もあります。

 ロコモかなと思ったらまずはお近くの整形外科医にご相談ください。

 

  ※ ロコトレの詳しい説明は下図をご参照ください(出典:ロコモチャレンジ!推進協議会)。