不眠は「眠れない」という夜間の苦痛だけではなく、日中の眠気・だるさや集中困難など心と体にさまざまな影響を及ぼします。不眠は通常以下の4つのタイプに分類されます。
①「入眠障害型」床に入って寝つくまでに30分から1時間以上かかる。不安・緊張が強い時に起こりやすい。
②「中途覚醒型」睡眠中に何度も目が覚め、なかなか寝つけなくなる。
③「早朝覚醒型」朝に予定時間より2時間以上前に目が覚めて、そのあと眠れなくなる。
④「熟眠障害型」睡眠時間を十分取ったのに熟眠感が得られない。
不眠に対する対処ですが、「眠らなくては」という意気込みはかえって寝つきを悪くするので、無理せず眠くなってから床に入り、眠くなければ寝床から離れて別室で過ごしましょう。夕食以降はカフェイン飲料の摂取や寝る直前の喫煙を避けましょう。ぬるめの入浴や軽いストレッチで心身をリラックスするとよいでしょう。寝る前の飲酒は一時的に寝つきがよくなっても、夜中に目を覚ましやすくなったり、夜間の排尿が増えて眠りが浅くなります。
毎朝決まった時間に起床し、太陽の光を浴びることで体内時計がリセットされ、睡眠と覚醒のリズムが身に付きやすくなります。昼寝は20~30分以内にしましょう。それ以上の昼寝は深い眠りに入ってしまい逆効果です。
睡眠薬は怖い、というイメージを持っている方が多いかもしれませんが、昔に比べて今の睡眠薬は副作用が軽減され安全性も高まっています。
「最近あまりよく眠れないな」と感じたら、早めにお近くの医療機関にご相談ください。