受動喫煙

 タバコが健康に害を及ぼすことは、誰もが知っている事実です。しかし、そのことを知りながらも、喫煙を続けている人が多いのが現状です。最近の推計で日本の喫煙人口は、男性成人で喫煙率は30%、約1500万人、女性は8%、約520万人で、合計約2000万人の喫煙者がいると言われています。

 タバコには、良く知られているニコチン、タールや一酸化炭素の他に200種類以上の有害物質があり、また発がん性物質も70種以上含まれています。

 受動喫煙とは、喫煙によって生じたタバコの煙を、自分の意志とは関係なしに吸い込むことで、近年その有害物質による健康被害が大きな社会問題となっています。事実、火のついたタバコの先から立ちあがる煙には、喫煙者が直接吸い込む煙よりも多いニコチンやタールが出ています。

 受動喫煙の影響で亡くなる人は、1年間に世界中で約60万人、日本では、年間約1万5000人と推計されていています。その原因は、虚血性心疾患、脳卒中、肺がん、乳幼児突然死症候群などで、肺がんになるリスクは約1.3~2倍になると言われています。また、急な症状として、目の痛み、鼻汁、くしゃみ、咳、喉の痛み、頭痛、動悸などがおこります。

 この様な受動喫煙による健康被害を防ぐために、奈良県医療推進協議会は、受動喫煙防止法の早期成立に向けて決議文を採択しました。あなたのため、家族・友人のため、喫煙による健康被害から守るために一日でも早く禁煙しましょう。