へモフィリスインフルエンザb型菌(Hib)は、こどもの咽喉や鼻などに常在する細菌で、冬に流行する「インフルエンザウイルス」とは別のものです。何らかの原因で体内に侵入すると、髄膜炎や敗血症などの重篤な病気を引き起こします。
5歳以下の乳幼児が罹患することが多く、日本では年間約600人がHibによる細菌性髄膜炎を発症し、このうち5%が死亡、25%が聴力障害やてんかんなどの後遺症に苦しんでいると言われています。
欧米では、1980年代後半からワクチンが導入され、Hib罹患率が激減しました。日本では、欧米等より罹患率が低いこともあり、導入が遅れていましたが、昨年の12月から国内でも接種できるようになりました。
接種時期と回数では、生後2~7ヵ月に接種を開始し、4~8週間隔で3回、そして、3回目の接種から約1年後に1回の計4回接種します。
接種後の副反応については、発赤、腫脹が出ることがありますが、すぐに消失します。また、数%に発熱がみられるほか、アレルギー反応、けいれん等が報告されていますが、非常に稀です。
現在は自費による任意接種ですが、有効性から今後、日本でも公費による接種になることが期待されます。
Hibワクチンについてわからないことがあれば、かかりつけの医師にご相談ください。