この病気は、緊張や不安、興奮や恐怖など、精神的な要因で起こります。突発的に息があらくなり、手足や唇がしびれ、動悸、胸痛、吐き気、けいれんなどの症状がでます。若い女性に多いのですが、男性や高齢者にも見られます。発作は、呼吸を速く繰り返したために、血液中の二酸化炭素が減って血液がアルカリ性になり、筋肉や神経の機能に異常が生じたために起こります。
この発作が起こると、時には息ができなくなり、手足が硬直して失神することもあります。ひどい時は、「このまま死ぬのではないか」という恐怖感におそわれます。何事に対しても不安になりやすい性格の人に起こりやすいのですが、性格に関係なく、強いストレスやマラソンなどの運動でも起こることがあります。
狭心症や肺炎のほか、肺に穴があく気胸などと区別しなければならないものもありますが、その人の病歴や発作の状況などから診断がつきます。
治療は、一般的にペーパーバッグ法を行います。これは、紙袋で口と鼻をおおい、自分のはいた息を再び吸い込みます。これを繰り返すことにより、血液中の二酸化炭素の濃度があがり、症状がやわらいできます。これで回復しないときは、注射などが必要な場合があります。
この病気について主治医から詳しく説明を受け、知識をしっかり身につけることが大切です。