機能性胃腸障害ではありませんか?

みなさんは、胃のあたりの痛みやもたれた感じなどがあって、胃カメラなどの検査を受けても、医師から「どこも悪くありませんよ」とか「少し胃が荒れている程度ですよ」と言われたことはありませんか?

どうしてこのようなことが起こるのでしょうか。

それは、炎症や潰瘍やがんといった変化だけが症状の原因ではないからです。胃は、食べ物が入ってくると、横にふくらんで食べ物を受け入れ、波打つような運動(食べた物を先に送るための消化管自体の動き)をしながら胃液と食べ物をまぜあわせて消化し、十二指腸に送り出します。

また細菌などの病原菌の排除などの機能もあります。これらの機能は消化管自体からだけではなく、脳からも神経や内分泌(ホルモン)を介してコントロールを受けています。ところが、非常に複雑なコントロールであるために、様々な原因で乱れることがあるのです。特に、精神的ストレスや、過労などの身体的ストレスが主な原因と言われており、緊張状態が脳を介して胃の様々な機能に影響を与え、胃の痛みやもたれを起こしているのではないかと考えられています。

このような胃の状態を機能性胃腸障害(機能性胃腸症)と呼びます。以前は慢性胃炎または神経性胃炎と言われていたものとほぼ一致します。

薬、ストレス対処法、生活習慣の見直しなどで改善する可能性があります。医療機関を受診し、ご相談ください。