いろいろな原因で夜眠れないと訴える人は、成人のおおよそ20%といわれています。そのほかに、交代勤務で夜働く人や、通勤・通学に時間がさかれ、慢性的に睡眠時間が不足している人がたくさんいます。
睡眠時間によって、日中の疲労や注意力・集中力が低下し、交通事故やうっかり事故に結びつくことがあります。睡眠不足から血圧が高くなる、血糖値が高くなるというデータもあります。睡眠時間が短いと、成長ホルモンの分泌に影響を与え、その結果、肥満になったりメタボリック症候群になりやすいといわれています。
不眠の原因には次のようなものがあります。
- 身体の病気(身体が痛い、かゆい、ぜんそくなどの症状や、糖尿病や高血圧、呼吸器疾患や脳血管障害等でも起こる)
- 心の病気(うつ病など多くの心の病から)
- 薬の影響(降圧剤、ぜんそくの薬のほか、一般的に神経を刺激する成分が不眠を引き起こすことがある)
- 環境の影響(室内温度、明るさ、騒音、同居人の生活のリズムの影響など、睡眠に適さない環境が原因で)
- 心理的、社会的原因(悲しい出来事、ストレス、運動不足、生活リズムの乱れなどから)
不眠の治療には、原因を明らかにして、その原因を取り除くことが大切です。
充実した生活をするために、よい睡眠をとるよう心がけましょう。