くも膜下出血

くも膜下出血は多くの場合、脳を包むくも膜の内側の血管に動脈瘤(血管の膨らみ、こぶ)ができ、破裂することで起こります。動脈瘤は分岐部など血管の弱い部分にできます。

頻度は10万人あたり20人で、40歳代、50歳代では男性に多く、60歳以降は女性に多く見られます。

くも膜下出血は脳の表面の出血ですが、脳や髄膜を刺激して様々な症状がでます。典型的な症状は「激しい頭痛」「意識障害」「嘔吐」などです。頭痛が最も多く、今までに経験した事の無いような激しい痛みが突然起こります。「意識障害」も比較的多く見られます。頭痛はなく突然意識を失う例もあります。「嘔吐」「目の痛み」の場合もあります。

発症すると死亡率は約50%と非常に高く、処置が遅れると再出血の危険性があり、また後遺症の可能性もあります。

上記の症状があれば、すぐに医療機関を受診する必要があります。

また、発症を未然に察知したり、防ぐため、次のことに注意しましょう。

⑴血圧のコントロール
特に高血圧の人。

⑵食事の注意
塩分の多量摂取に注意し、カリウムを多く含む野菜をとり、過度のアルコールを控える。

⑶禁煙
禁煙による予防効果はあきらかになっており、
特に高血圧の人、家族歴で脳卒中がみられる場合特に重要になる。

⑷前兆を見逃さない
血圧の大きな変動、突然の頭痛、頭の違和感、
目の痛みなど前兆が見られたら、必ず医療機関を受診しましょう。