膠原病という病気をお聞きになったことがおありですか? 膠原病という名前を聞くとすぐに、原因不明で治療法のない「難病」というイメージが頭に浮かぶかもしれません。膠原病は、免疫機能の異常により身体の複数の臓器に慢性の炎症を起こす病気で、20ほどの病気が含まれます。
さて、膠原病は本当に「難病」、「怖い病気」でしょうか?
膠原病の診断法・治療法は着実に進歩しています。膠原病患者さんの血液中には、抗体と呼ばれる蛋白質が異常に増えることがわかり、特定の膠原病の診断や治療効果の判定に役立つ抗体がたくさん発見されています。
また、CT、MRI、PET検査などの進歩で、いろいろな臓器の病変を効率よく発見することもできるようになりました。
さらに、治療法の進歩で患者さんの生存率は著しく改善しました。例えば、膠原病の代表的疾患に「全身性エリテマトーデス(SLE)」という病気があります。この病気は若い女性に多く発症する膠原病で、皮膚、関節、腎臓などに障害を起こします。一昔前は、SLEは5年間で半数以上の方が亡くなる、まさに「難病」でした。しかし、現在は5年間で亡くなられる方は10%以下です。生存率の改善は、他の多くの膠原病でも報告されており、今や膠原病をむやみに怖れる必要はありません。
膠原病は、発熱や筋肉痛・関節痛などで発症することが多いため、これらの症状が続く場合は、かかりつけの医師に早めに相談されることをお勧めします。