大人もかかるリンゴ病(伝染性紅斑)

幼児、学童でみられる軽い風邪症状の後に頬が赤くなるリンゴ病(伝染性紅斑)は、ヒトパルボウイルスB19の飛沫感染(※1)や接触感染(※2)によっておこります。流行する季節は春から夏とされます。

子供さんが感染しても、それほど具合が悪くなることもなく自然に治癒し、頬が赤くなって診断がつく頃には感染力も消失しています。あまり深刻な病気とは捉えられていません。

ただし、 大人が感染した場合、時に強い多発性関節痛、手足のむくみ、だるさ、発熱などの多彩な症状を招くことがあり、膠原病など他の病気と間違われる事もあります。また妊婦さんが感染すると流産や死産を引き起こす原因になり得ます。このウイルスに対して免疫を獲得している人は、大人において50%ともいわれています。

リンゴ病(伝染性紅斑)は、4~5年周期で流行が訪れますが、平成23年は患者さんが多いようでした。

ワクチンや特別の治療法がないため、特に妊婦さんなどは、お住まいの地域でリンゴ病が流行している時期には、マスク着用や手洗いなどの予防に心掛けてください。

(※1)ウイルスや細菌が咳やくしゃみにより拡散して感染すること。

(※2)感染源に皮膚や粘膜などが直接触れるか、もしくは病原体が付着したタオルや容器などに触れることで感染すること。