尿路結石症

尿路結石症とは、尿路(腎臓から尿道までの尿の通り道)に、結石(尿に含まれるカルシウム・シュウ酸・リン酸・尿酸などが結晶化したもの)ができる病気です。

結石のできる位置によって、腎結石 、尿管結石、膀胱結石に分類されます。

主な症状は、疝痛(せんつう)と呼ばれる突然発生する非常に激しい痛みです。腎結石の場合は無症状であることが多いのですが、一部破片が尿管内に落下すると、強い痛みが起こります。また、粘膜と結石がこすれて、しばしば血尿がみられます。

以前はカルシウムを摂ると結石ができやすいと考えられていましたが、最近は結石を予防するためには尿中のシュウ酸を減らすことが大切で、カルシウムを充分に摂った方がよいと言われています。尿路結石の原因となるシュウ酸を多く含む食品として、ほうれん草・たけのこ・さつまいも・レタス・ナス・ブロッコリー等が挙げられます。

シュウ酸を多く含む食品を食べても同時にカルシウムを含む食品を食べれば、腸内のシュウ酸とカルシウムが結合して便として排出され、尿中にシュウ酸が増えないことがわかっています。

また、動物性脂肪や動物性たんぱく質を摂りすぎると尿中のシュウ酸が多くなるので、過剰に摂らないようにしましょう。クエン酸はシュウ酸とカルシウムが尿中で結合するのを抑えてくれます。みかん、レモン、グレープフルーツ、酢等にクエン酸が多く含まれています。水分摂取が少ないと尿が濃くなり結石ができやすいため水分を充分摂りましょう。

また、尿路結石を繰り返す場合は、内分泌疾患や高尿酸血症の可能性がありますので、医療機関での精査をお勧めします。