奈良県医師会 竹田 洋祐
肩こりや腰痛、打撲や筋肉痛の痛み止めに、貼り薬を使ってかぶれたことはありませんか?
暑い季節に貼り薬を長い時間貼ったままにすると汗でむれて痒(かゆ)くなったり、含まれる成分に対してアレルギーを起こして発疹が出ることがあります。
アレルギー性のかぶれには、貼っただけで症状が出る場合と、貼った部分に日光が当たることで症状が出る場合とがあります。
貼り薬の成分と日光が当たることによって引き起こされる「光かぶれ」は、貼るのを止めても、日光が当たると何度も再発してくる、やっかいなかぶれです。
貼り薬に含まれる「ケトプロフェン」という成分が原因となりやすいので、この成分が入っている貼り薬を使うときには、日光が当たる皮膚に貼るのは避けましょう。
光かぶれが生じてしまったら、少なくとも1ヵ月はその部分に直射日光はもちろんのこと、ガラス越しの日光や薄手の衣類を透す紫外線にも当てないようにしましょう。
予防には、貼り薬それぞれに決められた量と回数を守り、傷口や湿疹・発疹がある皮膚には貼り薬を使用しない、長時間貼りっぱなしにしない、できるだけ連用しないなどを心掛けるとよいでしょう。
もし、かぶれてしまったらすぐに使用を中止してください。ひとつの貼り薬にかぶれても、成分の違う貼り薬は使えます。どの貼り薬に変更したらよいかなど、かかりつけの医師に相談しましょう。