2024.02.16

その咳止め、本当に必要ですか?

奈良県医師会 山本忠彦 インフルエンザや新型コロナウイルス感染症の流行に伴い、咳(せき)止め薬の使用が増えて、医療機関で薬が不足し処方しにくい状態が続いています。咳の原因の診断をおろそかにして、重症軽症に関わらず、安直に ...続きを読む

2023.05.19

感染症に強いからだをつくる

奈良県医師会 水野文子 新型コロナウイルス患者が確認されて3年半、世界中がコロナに振り回されました。今後もこのような新興(=新しく起こる)感染症は必ず発生します。過去に流行した感染症が再び流行することもあります(再興感染 ...続きを読む

2023.02.03

次世代のために風疹ワクチンを打ちましょう

奈良県医師会 丸山祥代 2月4日は風疹の日。 「風疹?流行ってるなんて最近聞かないし、もうかからないでしょ」―そんなふうに思っていませんか。 国内での発生例はいったん減っていましたが、近年は海外で感染して帰国する輸入例が ...続きを読む

2022.09.15

新型コロナ感染症のみなし陽性患者について

奈良県医師会 笠原仁 今年初めより耳にするようになった『みなし陽性』という言葉ですが、実はこの言葉は正式な用語ではありません。同居家族などの感染者の濃厚接触者が有症状となった場合で、検査を実施せずに医師の判断により臨床診 ...続きを読む

2022.09.02

「長引く咳」への対応

奈良県医師会 松村榮久 新型コロナウイルス感染症の流行が続き、皆さん咳(せき)に敏感です。特に人が集まる場では気を遣われます。新型コロナウイルス感染症においては、一部の重症例や重症化リスクのある人を除く大多数の方には特別 ...続きを読む

2022.02.18

心筋炎・心膜炎

奈良県医師会 山下圭造 私たちの体には、病原体の侵入や外傷に備えて自分を守り、元の状態に修復しようとする力(免疫力)が備わっています。体のどこかで異常を感知すると直ちに異常信号が点灯し、その場所に痛み、発熱、腫(は)れを ...続きを読む

2022.02.04

コロナ復職対応

奈良県医師会 笠原 仁 産業医をしていると、新型コロナウイルス感染症(以下、新型コロナ感染症)だけにとどまらず、インフルエンザやノロウイルスなど、感染した社員、あるいは感染した疑いのある社員をどう扱えばよいのか、という問 ...続きを読む

2022.01.07

予防接種

奈良県医師会 中谷真士 予防接種とは、毒性を弱めた病原体(ウイルスや細菌)や毒素そのものを前もって投与しておくもので、その病気に罹(かか)ることを予防したり、人に感染させてしまうことで社会に病気が蔓(まん)延してしまうの ...続きを読む

2021.05.21

新型コロナワクチンの流通と接種について

奈良県医師会 笠原 仁 まず一番肝心な国(厚労省)から地方自治体へのワクチンの供給の実態ですが、情報が不足していました。自治体からの問い合わせに対しては、ワクチンを保管する冷凍庫の数、接種人口、接種体制などをみて配分して ...続きを読む

2021.04.02

新型コロナウイルスワクチン

奈良県医師会 松村榮久 新型コロナウイルスワクチン接種が2月17日より医療従事者から順次始まっています。4月12日より65歳以上の高齢者の接種が開始され、続いて基礎疾患のある方や高齢者施設の従事者、その後一般の方々という ...続きを読む

2020.10.01

ワクチンについて

奈良県医師会 笠原仁   前回は、新型コロナウイルス感染症の検査についてお話しさせていただきました。今回は、これも話題になっているワクチンについてお話ししたいと思います。ただ新型コロナ感染症のワクチンの開発状況 ...続きを読む

2020.09.03

新型コロナウイルス感染症の検査について

奈良県医師会 笠原仁 新型コロナウイルス感染症でみなさんの関心事はいろいろあると思うのですが、今回は検査についてお話ししようと思います。 令和2年7月現在、日本ではPCR法、抗原検査、抗体検査の3つが厚労省によって認めら ...続きを読む

2020.02.20

成人(高齢者)に対する予防接種

奈良県医師会 山下圭造   近年、乳幼児に対する予防接種は新たなワクチンが次々に定期接種に導入され、現在12種類の病気に対するワクチンが、いずれも90%以上の接種率で実施されています。一方、成人に対する定期接種 ...続きを読む

2019.11.21

冬場の胃腸炎 ~ノロウイルス~

奈良県医師会 溝上晴久   毎年、寒い時期になると感染性胃腸炎の患者さんが増えてきます。その主な原因は、ノロウイルスによる感染です。ノロウイルスの感染力は非常に強く、わずか数十個のウイルスに感染しただけで発症し ...続きを読む

2019.08.23

つつが虫病

つつが虫病の原因菌はツツガムシというダニが持つリケッチアで、ツツガムシに草むらなどで刺される(吸着される)と、菌が体内に入って発症します。治療が遅れると重症となり、死亡することもあります。感染しやすい時期は、ダニの活動す ...続きを読む

2019.08.01

風疹検査を受けましょう

奈良県医師会 増井 一弘   皆様は今までに風疹に罹られたか、風疹ワクチンを2回接種されましたか? 風疹は一般に『三日はしか』と言われ、飛沫感染により人から人へ感染し、ウイルスに感染後2-3週で、発熱、全身倦怠 ...続きを読む

2019.04.18

ピロリ菌と胃の病気

奈良県医師会 溝上晴久 「ピロリ菌」という言葉を、一度は聞いた事があると思います。正式には、ヘリコバクター・ピロリという名前で、人間の胃の中に生息している体長約0.004mmの小さな細菌です。生まれたばかりの赤ちゃんの胃 ...続きを読む

2018.12.07

風疹が流行しています!

県医師会 村井孝行  関東圏の大学生を中心に、風しんの大流行が平成24年(報告数2,386人)〜25年(同14,344人)にかけて発生したことを覚えているでしょうか? 平成30年8月頃より東京都・神奈川県・千葉県などで風 ...続きを読む

2018.11.16

インフルエンザ

県医師会 七浦高志  インフルエンザの流行は例年12月上旬頃から始まり、翌年の1〜2月にピークを迎え、3月末から4月にかけて減少します。そのため、インフルエンザの予防接種は11月中に受けることが望ましいです。ワクチンを打 ...続きを読む

2018.08.06

帯状疱疹にならないために

県医師会 山下 圭造  インフルエンザの流行期に多くの患者さんから「先生は毎日かぜの人と接しているのに、どうして感染しないの?」と訊かれます。「早めのワクチン接種とうがい、手洗いは励行していますが、日頃からインフルエンザ ...続きを読む

2017.10.22

こどもの気管支喘息 ―秋に注意―

   県医師会     清益 功浩  気管支喘息とは、口から肺までの空気の通り道に気管支という管があります。気管支にある平滑筋(へいかつきん)と呼ばれる筋肉が収縮して、さらに、気管支の内側にある気管支粘膜が腫(は)れてし ...続きを読む

2017.10.06

RSウイルス感染で喘息になるかも?

  県医師会     清益 功浩  乳児期にRSウイルスにかかった子供は、喘息を発症することが報告されています。RSウイルスがアレルギー疾患を発症しやすい免疫状態にし、特に、子供の早い時期に細気管支炎という非常 ...続きを読む

2017.04.21

免疫を理解しよう

 県医師会   清益 功浩  感染症は人から人へ伝染する病気で、伝染病ともいわれています。伝染病である疫(えき)から免(まぬが)れるのが、「免疫」です。人には体内に何か異常があれば、その異常を元に戻すシステムがあります。 ...続きを読む

2016.11.15

マイコプラズマ肺炎の予防は?

県医師会      清益 功浩  マイコプラズマ肺炎は、「Mycoplasma pneumoniae」(肺炎マイコプラズマ)という名前の微生物が起こす肺炎です。肺炎マイコプラズマは、細菌より小さくウイルスより大きいため、 ...続きを読む

2016.10.21

気管支喘息

   県医師会    松村 榮久  気管支喘息は日本を始めとした先進諸国では今やありふれた疾患です。平成16~18年度の厚生労働省による調査では、20~44歳の日本人の約10%が喘息と診断された経験があり、約5%が喘息と ...続きを読む

2016.06.03

「咳喘息」その2

奈良県医師会   岩井 務  咳喘息の治療には、気管支拡張薬(気管を拡張させて空気の通り道を拡げる薬)や吸入ステロイド薬を使います。気管支拡張薬を使ってある程度治まれば、咳喘息と診断し、吸入ステロイドを使った治療を開始し ...続きを読む

2016.05.20

「咳喘息」その1

奈良県医師会 岩井 務  風邪が治ったはずなのに、咳がちっとも治まらない、といったような状態が数週間続いたら、それは咳喘息かもしれません。咳喘息は、慢性的に咳が続く気管支の病気です。  一般的な喘息と同様、気道(呼吸する ...続きを読む

2016.04.11

「急なもの忘れ」は「認知症」ではない!

奈良県医師会 松村 榮久  もの忘れの病気で典型的なものはアルツハイマー型認知症です。物忘れが年単位でゆっくり進み、発病時期がはっきりしないのが特徴の一つです。ご家族に「もの忘れはいつからですか?」とたずねると、ある家族 ...続きを読む

2015.12.18

長引くかぜ?!

 奈良県医師会  竹田 洋祐    もしかしたら喘息(ぜんそく)やCOPD(慢性閉塞性肺疾患:まんせいへいそくせいはいしっかん)のサインかもしれません。  通常の「かぜ]は咳(せき)、鼻、のどの痛み症状などで、 ...続きを読む

2015.10.02

結核 ― 過去の病気ではありません ― 

奈良県医師会  鹿子木 英毅  結核は結核菌が体の中に入り増えることで起こる感染症です。空気感染により人から人に伝染しますが、結核菌に感染しても必ず発病するわけではありません。人によっては感染してから何十年も経ってから発 ...続きを読む

2015.06.05

ピロリ菌感染症

奈良県医師会 鹿子木 英毅  ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)は胃の粘膜に存在する細菌で、様々な病気の発生に関係することが知られています。1982年にこの菌を発見した2人の医師には後にノーベル生理学・医学賞が授与されま ...続きを読む

2015.05.29

〝ヒトの命を奪う最も危険な生き物〟は?

奈良県医師会 村井 孝行  ところで皆様は「ヒトの命を奪う最も危険な生き物」をご存じでしょうか。おそらく、オオカミ、ライオンやサメといったどう猛な生き物を思い浮かべるかと思いますが、それらの生き物に襲われて命を落とすヒト ...続きを読む

2015.04.03

新しいC型肝炎治療について

奈良県医師会 塚本 昇  C型肝炎治療は日進月歩で進んでいます。以前はPEGインターフェロンとリバビリンという抗ウイルス薬の併用治療が主流でしたが、この治療に加えてC型肝炎遺伝子に直接作用するプロテアーゼインヒビターを加 ...続きを読む

2015.02.27

初期治療、受診

奈良県医師会 波江野 善昭   外来診察をしていると、受傷した後しばらく放置してからや、反対に発病してからすぐに受診される方が目立ちます。また、夜間の応急診療所では、発熱して2 時間位しか経過していないにも関わらず、でも ...続きを読む

2015.01.19

インフルエンザ

奈良県医師会 七浦 高志  インフルエンザの流行は、例年12月上旬頃から始まり、翌年の1~2月にピークを迎え、3月末から4月にかけて減少していきます。流行するインフルエンザウイルスには、A型とB型があります。  インフル ...続きを読む

2014.12.22

感染性胃腸炎

奈良県医師会 竹田 洋祐  細菌やウイルスによる感染性胃腸炎はほぼ1年を通してみられる病気ですが、冬場に流行する感染性胃腸炎の大半はノロウイルスやロタウイルスによるものです。  ノロウイルスは、カキ、しじみ、あさり、はま ...続きを読む

2014.05.16

肝炎にも色々な原因があるのをご存じですか?

奈良県医師会 村井 孝行  肝炎といっても色々な原因があり、①ウイルス感染によるもの ②薬剤によるもの ③アルコールによるもの に大きくわかれます。  ①はウイルス性肝炎で、現在、ウイルスの種類によりA〜F、TT型の7種 ...続きを読む

2014.01.17

風邪とインフルエンザ

奈良県医師会 竹田 洋祐  風邪とインフルエンザは「風邪症候群」と総称され、ウイルスや細菌といった病原体が呼吸器(のど、鼻、気管支、肺など)へ感染して起こります。  風邪にかかると、くしゃみ・鼻水・鼻づまり・のどの痛み・ ...続きを読む

2013.07.22

成人男性の風疹が大流行

奈良県医師会 春日 宏友  風疹の患者数がこの半年間で1万人を越えました。すでに昨年1年間の4倍以上の大流行になっています。7割以上が男性で、そのうちの8割以上が20~40歳代です。なぜ20~40歳代の男性に多発している ...続きを読む

2013.07.08

大人でもかかる百日咳

奈良県医師会 清益 功浩  百日咳は、名前のとおり、百日(約3ヵ月)も咳が続く病気です。百日咳菌という細菌が気道に感染して起こる病気です。咳に特徴があって、発作的に咳込んだり、咳が続いて息をする時にヒューという音がしたり ...続きを読む

2013.05.20

HIV検査の色々

奈良県医師会 村井 孝行  HIV(ここでは〝エイズウイルス〟とします)に感染しているかどうかを調べる検査にはたくさんの方法がありますが、その検査法を概ね二つに大きく分けることができます。  一つは〝エイズウイルス〟が体 ...続きを読む

2013.03.22

難聴に注意! ―おたふく風邪―

奈良県医師会 清益 功浩  おたふく風邪は、別名、流行性耳下腺炎(りゅうこうせいじかせんえん)、ムンプスと言われています。ムンプスウイルスにより起こる病気で、唾(つば)などで感染する飛沫(ひまつ)感染です。感染してから発 ...続きを読む

2012.12.21

結核

奈良県医師会 川本 博  結核は過去の病気と思っていませんか。50年前までは死亡原因の上位を占めていました。医療や生活水準の向上により、新たな患者数、死亡者数は共に激減しています。しかし、現在でも毎年2万5,000人の新 ...続きを読む

2012.11.15

12月1日は世界エイズデー

奈良県医師会 村井 孝行  日本国内において、HIV感染者が1年間に新しく報告される人数は、昭和60年以降右肩上がりに増加し続けて、平成20年には1126人とピークに達し、以降は減少に転じていますが、平成23年においても ...続きを読む

2012.10.10

インフルエンザ

奈良県医師会 村井 孝行  平成24年9月11日に、生駒市内にある幼稚園の1クラスで、1週間に12名もの園児が発熱・せきなどのインフルエンザ様症状で欠席し学級閉鎖となりました。さらに、3日後の14日にも、奈良市内の幼稚園 ...続きを読む

2012.07.11

流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)

奈良県医師会 七浦 高志 流行性耳下腺炎は、ムンプスウィルスの感染により起こる病気です。ウィルスを含む唾液(だえき)が、しぶきとなって空気中に舞う飛沫(ひまつ)感染、または接触感染により起こります。 潜伏(せんぷく)期間 ...続きを読む

2012.07.11

新型インフルエンザ

奈良県医師会 七浦 高志 日本では、今年の5月に初めて新型インフルエンザが発生しました。その後も感染が続き、今秋から冬にかけても、さらに増え続けると予想されています。 新型インフルエンザは、感染した人がせきやくしゃみをし ...続きを読む

2012.07.11

感染症の予防

奈良県医師会 石塚 理香 私が子供の頃は、帰宅時の手洗いや、風邪の時のマスク着用を口うるさく言われたので、ごく自然に衛生観念が身についたように思います。 昔は感染症が死因の上位だったので、国も公衆衛生教育を推進し、感染症 ...続きを読む

2012.07.11

新型インフルエンザ 国内発生時の注意

奈良県医師会 新型インフルエンザが国内の感染拡大期に移行しつつあり、冷静な行動が必要です。症状から新型インフルエンザを疑う人は、発熱相談センターの指示や助言に従い、決められた医療機関で診断や治療を受けてください。 発熱相 ...続きを読む

2012.07.11

A型H1N1(新型インフルエンザ)

奈良県医師会 石塚理香 インフルエンザウイルスは突然変異を起こしやすく、突然変異が起きると、ヒトがまだ免疫を持たない新しいウイルスであるために、過去に多くの感染者や死亡者を出してきました。スペインかぜ、アジアかぜ、香港か ...続きを読む

2012.07.11

新しい日本脳炎ワクチンが接種できます

奈良県医師会 竹内 大志 日本脳炎は、脳や脊髄など中枢神経に発症する病気です。動物の体内で日本脳炎ウイルスが増殖した後、その動物を刺したコガタアカイエカという蚊がヒトを刺して感染します。ほとんど発症しませんが、発症すると ...続きを読む

2012.07.11

インフルエンザについて

奈良県医師会 波江野 善昭 インフルエンザが大流行しています。特に奈良県においては「非常事態」が宣言されました。以下、簡単にインフルエンザの「予防」と「治療」について述べたいと思います。 まず「予防」ですが、普段から充分 ...続きを読む

2012.07.11

麻しん(はしか)の根絶に向けて

奈良県医師会 根津 智子 麻しんは、高熱、咳、全身の発疹を特徴的な症状とするウイルス感染症で、かつては「命定めの病」とも呼ばれ、子どもの命を奪う疾患として広く恐れられていました。また、中耳炎、肺炎、脳炎などを合併すること ...続きを読む