奈良県医師会 赤井 靖宏
「尿中微量アルブミン検査」をご存じですか?
この検査は糖尿病を患っておられる方が年に1―2回は受けていただく必要がある検査です。
糖尿病患者数は、わが国で増加し続けています。糖尿病が腎臓(じんぞう)を悪くすることは皆さんご存じですね。糖尿病患者数の増加に伴い、糖尿病が原因で透析(とうせき)を受ける患者さんも増加しています。糖尿病を発症すると5―10年くらいで尿の中に非常に少量のたんぱく質が漏れ出るようになります。これが「微量アルブミン」と呼ばれる物質です。
微量アルブミンは、一般的な尿検査では検出できないほど少量のたんぱく質で、「尿中微量アルブミン検査」を受けないとわかりません。尿に微量アルブミンが漏れ出すということは、腎臓が糖尿病によって障害を受け始めたことを表します。糖尿病による腎障害(糖尿病性腎症)は、放置すると腎不全を発症し、透析や腎移植が必要となります。透析などの処置を避けるためには、糖尿病性腎症の進行を予防する必要があります。
近年は、糖尿病性腎症を早期に発見すれば、高い確率で進行を予防できることがわかっています。つまり、糖尿病性腎症の進行を予防するためには、早期診断が重要ということです。早期診断に最も有用な検査が「尿中微量アルブミン検査」です。微量アルブミンが尿中に漏れ出す早期の段階で糖尿病性腎症が診断できれば、約50%の確率で正常な状態(微量アルブミンが漏れ出ない状態)に戻すことができます。今や、糖尿病性腎症は早期に発見すれば治すことができるのです。
糖尿病で治療を受けておられる皆さんは、どうか年に最低1回は「尿中微量アルブミン検査」を受けて、糖尿病性腎症を早期発見してください。糖尿病患者さんにとって、「尿中微量アルブミン検査」は目の検査とともにどうしても必要な定期検診です。ぜひ、かかりつけの先生にお願いして「尿中微量アルブミン検査」を受けてください。
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この検査は糖尿病を患っておられる方が年に1―2回は受けていただく必要がある検査です。
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ことは、腎臓が糖尿病によって障害を受け始めたことを表します。糖尿病による腎障害(糖尿病性腎症)は、放置すると腎不全を発症し、透析や腎移植が必要となります。透析などの処置を避けるためには、糖尿病性腎症の進行を予防する必要があります。近年は、糖尿病性腎症を早期に発見すれば、高い確率で進行を予防できることがわかっています。つまり、糖尿病性腎症の進行を予防するためには、早期診断が重要ということです。早期診断に最も有用な検査が「尿中微量アルブミン検査」です。微量アルブミンが尿中に漏れ出す早期の段階で糖尿病性腎症が診断できれば、約50%の確率で正常な状態(微量アルブミンが漏れ出ない状態)に戻すことができます。今や、糖尿病性腎症は早期に発見すれば治すことができるのです。
糖尿病で治療を受けておられる皆さんは、どうか年に最低1回は「尿中微量アルブミン検査」を受けて、糖尿病性腎症を早期発見してください。糖尿病患者さんにとって、「尿中微量アルブミン検査」は目の検査とともにどうしても必要な定期検診です。ぜひ、かかりつけの先生にお願いして「尿中微量アルブミン検査」を受けてください。