水イボの治療について

奈良県医師会 奥村 眞由美

水イボ(正式名:伝染性軟属腫)とは、ウイルスの感染により表皮にできるイボで、好発年齢は2歳~12歳くらいです。背中や首、手足、陰部など、ほぼ全身にでき、直径1~3㎜ほどの大きさで、中に白いウイルスの塊を伴います。

水イボは、裸同志の接触やタオル、スポンジ等の器物を通して感染します。表皮バリア機能の弱いアトピー性皮膚炎の子どもは、とくに好発するようです。また、かゆみを伴い、かいて、ウイルスが散って広がっていく場合もあります。

自然治癒することもあります。しかし、1年たっても治癒しない、さらに2年~4年たっても治癒しないことがあります。免疫力が低下している場合は、さらに増加することもあります。2~3個であったものが、半年後に30~40個に増える場合もあります。

治療は、水イボ用ピンセットで、ウイルスの白い塊をつまみ取るのが、一般的で、一番確実な方法です。ただし、痛みを伴います。一部の病院では、液体窒素(えきたいちっそ)などを用いた痛みの少ない他の治療を行う場合もありますが、治療が長期間にわたったり、ウイルスが残ったり、やけど等の合併症が残ったりします。

治療については、主治医とよく相談して、早めに治療をするのがよいでしょう。