2023.02.20

花粉症

今(2月10日現在)もまだ新型コロナウイルス感染症、インフルエンザウイルス感染症などが蔓延し、その対策、治療に目が行きがちですが、今年もまた(スギ)花粉症の季節になりました。 日本気象協会によりますと、2023年春の花粉 ...続きを読む

2023.01.27

片頭痛のおはなし

「頭が痛い」ことが多い世の中ですが、慢性頭痛のひとつである片頭痛についてお話ししましょう。 片頭痛の痛みは脈打つような痛みと表現され、主に頭の片側にみられます。原因としては様々で寝不足、寝過ぎ、ほっとした時や女性では月経 ...続きを読む

2022.12.27

起立性調節障害

起立性調節障害(以下OD)は、思春期の子どもたちの約1割が発症すると言われる頻度の高い心身症の一つです。立っていると気持ちが悪くなる、朝起きにくい、少し歩くと動悸や息切れがする、食欲不振、全身倦怠感、頭痛、めまい、乗り物 ...続きを読む

2022.11.22

糖尿病 早期発見のポイント

11月14日は「世界糖尿病デー」に制定されており、世界中で糖尿病の啓発活動が行われます。糖尿病は「血糖値が高くなる病気」ですが、血糖値が高い状態が長く続くと全身の臓器に障害が出てきます。臓器の障害を防ぐためには、糖尿病の ...続きを読む

2022.10.26

がん検診を受けましょう

我が国では急速な高齢化にともない癌(がん)にかかる人の数は増えており、今や日本人の2人に1人は癌にかかり、3人に1人が癌によって死亡すると報告されています。 癌の発生を招く最も大きな原因は加齢です。40〜50才から癌にか ...続きを読む

2022.09.28

糖尿病~その食事で大丈夫ですか

糖尿病人口は年々増えており、日本では成人の6人に1人が糖尿病及びその予備軍となっています。糖尿病の治療には食事療法・運動療法・薬物療法の3つの柱がありあますが、その中で最も大事なのが食事療法です。世間では様々なダイエット ...続きを読む

2022.08.31

マダニ媒介-重症熱性血小板減少症候群-

近年、山間部の過疎・高齢化で、森林環境が悪化したため、野生動物が増加し、その獣害が問題となっています。また野生動物から血を吸って生きているマダニ類も、春から秋にその活動範囲を身近な里山まで広げ、マダニに咬まれる人が増えて ...続きを読む

2022.08.05

男性更年期障害

閉経前後の女性の更年期障害は有名ですが、男性にも更年期障害があることはご存知でしょうか? 男性の更年期障害は加齢やストレスにより男性ホルモン(テストステロン)が低下することにより起こります。男性ホルモンは20歳ごろにピー ...続きを読む

2022.06.17

「寒暖差疲労」とは

気温の寒暖差が大きいことにより、自律神経の働きが乱れ、体が疲れることを「寒暖差疲労」といいます。気温の変化に伴い、体は体温を一定に保つため自律神経を働かせて皮膚の血管を流れる血液量を調整したり、筋肉で熱を生み出したり、発 ...続きを読む

2022.05.25

漢方薬の効果

「漢方薬」は天然に存在する生薬(しょうやく)の組み合わせで出来ており、自然治癒力を高め、体調を整えます。 「漢方医学」では、患者さんを病名で診断するだけでなく、一人一人の体質や病気の状態を見きわめながら、最適な漢方薬を使 ...続きを読む

2022.05.11

体重減少

体重減少には、意図しての体重減少、意図しない体重減少があります。 今回は意図しない体重減少について述べさせていただきます。 意図しない体重減少とは、ダイエットやその他の方法で体重を減らそうとしていない人に起こることです。 ...続きを読む

2022.04.12

不眠症

啓蟄も過ぎ、お水取りも終わり、春がやってきました。木の芽時は、自律神経のバランスが崩れ、不眠症の症状などが出やすくなります。 心地よい睡眠は、日常生活には欠かせないものです。朝日をたっぷりと浴びて、きれいな空気を胸いっぱ ...続きを読む

2022.02.25

肛門の様々な症状、病気

肛門は自分では見えず、他人に見てもらうのも恥ずかしい部位です。自分で病気を判断するのは難しいといえますが、症状によってある程度の推測は可能です。肛門の症状として主なものは痛み、出血、できものになります。 肛門の痛みは、ま ...続きを読む

2022.01.31

コロナ復職対応

産業医をしていると、新型コロナウイルス感染症(以下、新型コロナ感染症)だけにとどまらず、インフルエンザやノロウイルスなど、感染した社員、あるいは感染した疑いのある社員をどう扱えばよいのか、という問い合わせを受けることがよ ...続きを読む

2021.12.28

予防接種

予防接種とは、毒性を弱めた病原体(ウイルスや細菌)や毒素そのものを前もって投与しておくもので、その病気に罹(かか)ることを予防したり、人に感染させてしまうことで社会に病気が蔓延してしまうのを防ぐことを目的としています。ま ...続きを読む

2021.11.26

子宮頸がんワクチンについて

子宮頸がんは高リスク型のヒトパピローマウイルス(以下HPV)が性的接触によって子宮頸部に感染し、数年から数十年後に発症する癌です。20~40代の若い女性でも発症する癌で年間11,000人以上の方が発症し、約2,800人の ...続きを読む

2021.11.08

糖尿病の治療はできるだけ早く始めてください

今や、国民の10人にひとりが糖尿病になっていると推測され、糖尿病はわが国の「国民病」のひとつです。 糖尿病にならないためには、食べ過ぎないことや日ごろから運動することが大切です。 一方、糖尿病になってしまった場合の目標は ...続きを読む

2021.10.12

不整脈

皆さんは、手首で自身の脈を触れたことがあるでしょうか。10秒間で10〜15回規則正しく触れていますか。全くバラバラに触れたり、何回かに1回飛んでいませんか。 心臓が正常な脈を作らなくなった状態が不整脈で、その種類は細かく ...続きを読む

2021.08.31

亜鉛不足と味覚障害

最近、味覚障害を訴える人が増えてきています。特に、中高年の女性に多い傾向があります。原因として、「亜鉛摂取不足」「薬の副作用」「全身疾患(糖尿病、肝臓疾患、腎臓病、胃腸疾患など)」「口腔疾患(ドライマウスなど)」「心因性 ...続きを読む

2021.08.03

憩室と大腸憩室症

憩室とは、食道から大腸までの消化管の壁の一部が外側に押し出されて、風船・ポケット状に膨らみ、飛び出た事を言います。大腸にできる事が一番多く、大腸憩室症と呼ばれる病気の原因となる事があります。大腸憩室はほとんど後天性で起こ ...続きを読む

2021.07.06

過活動膀胱

過活動膀胱は「急に我慢できないような尿意が起こる」「トイレが近い」「トイレまで我慢ができずに尿が漏れてしまう」などの症状を示す病気です。40歳以上の8人に1人がこの症状を経験していると言われています。 原因は加齢に伴うも ...続きを読む

2021.04.28

良性発作性頭位めまい症

耳の構造は外側から外耳、中耳、内耳に分けられ、一番奥にある内耳は聴覚を感じる蝸牛(かぎゅう)、平衡感覚を感じる耳石器官と三半規管に分かれています。それぞれは骨の構造の中に内リンパ液という液体が満たされていて、器官同士は接 ...続きを読む

2021.03.31

肩腱板断裂について

肩腱板は上腕骨頭(じょうわんこっとう)を安定させるための筋組織です。老化で傷みます。転倒転落などで腱板が切れることが多いですが、老化が強ければ外傷がなくても断裂することがあります(図)。 症状は肩関節痛と肩挙上困難です。 ...続きを読む

2021.03.01

新型コロナウイルスワクチン

2月17日より新型コロナウイルスワクチンの接種が開始されました。接種順序はまず医療従事者、次に65歳以上の高齢者、続いて基礎疾患のある方や高齢者施設従事者、そして一般の方々の予定です。 日本では3種類のワクチンが予定され ...続きを読む

2021.01.29

そけいヘルニア

足の付け根にピンポン玉のようなふくらみや違和感があれば、そけいヘルニアかもしれません。そけいヘルニアは、本来おなかの中にある内臓脂肪や腸が、筋肉の隙間から出てくることによりおこる病気で、一般には脱腸とも呼ばれています。 ...続きを読む

2020.12.28

内服の便秘治療薬の種類について

冬は便秘になりやすいとされています。その原因として、おなかが冷えて動きが悪くなること、寒くなって運動する機会が減ること、水分摂取量が減少すること等が考えられます。また、高齢になるほどそれらの条件を満たし易く、元々便秘傾向 ...続きを読む

2020.12.28

歯周病

歯周病の原因が細菌であるということがわかったのは比較的最近のことです。ただ一つの細菌によるというわけではなくて、関係する細菌は十種類以上あり、その中でも重要なものが五種類ほどあります。歯周病菌が口の中で増え、歯肉や歯槽骨 ...続きを読む

2020.11.28

新型コロナウイルス感染症の検査

新型コロナウイルス感染症の検査については令和2年7月現在、日本ではPCR法、抗原検査、抗体検査の3つが厚労省によって認められています。この中で検査時点での感染を証明できるのが、PCR法と抗原検査となります。抗体検査は感染 ...続きを読む

2020.10.30

インフルエンザ

現在、新型コロナウイルスが猛威をふるっていますが、毎年冬になるとインフルエンザの流行が始まります。今年の冬は同時に流行する可能性があるため、インフルエンザのワクチンは接種すべきでしょう。 しかし、そもそもインフルエンザウ ...続きを読む

2020.09.30

子どもの発達障がい/神経発達症

「発達障がい」という言葉は、日本ではまだ一般的に使われていますが、医学界では「神経発達症」と呼ばれます。障がいではなく、個性の延長である特性と考えられています。 赤ちゃんは、未知の世界を知るためにいろいろなものを見たり触 ...続きを読む

2020.08.31

糖尿病患者さんにビッグニュース!

糖尿病は日本人の10人にひとりが患っている病気です。糖尿病のお薬をのむことに抵抗のある方が多いと思いますが、糖尿病のお薬はずいぶん進歩しました。 SGLT‐2阻害薬(エスジーエルティーツー阻害薬)というお薬をご存知ですか ...続きを読む

2020.07.31

血栓症を予防しよう

血栓とは血管内にできた血の塊で、ケガをしたときに傷口にできる瘡蓋(かさぶた)のようなものです。血栓が突然、血管に詰まって血液が流れなくなり、その先の臓器・組織に障害を起こす病気を血栓症と呼びます。 血栓のできる血管により ...続きを読む

2020.07.10

ピロリ菌と胃の病気

「ピロリ菌」という言葉を、一度は耳にした事があると思います。正式には、ヘリコバクター・ピロリという名前で、胃の中に生息している大変小さな細菌です。感染時期は、まだ免疫力が弱い5歳頃までの乳幼児期で、成人になってからの感染 ...続きを読む

2020.05.01

下肢静脈瘤

下肢静脈瘤は、足の静脈の血管が太くなり、こぶ状に浮き上がって見える身近な病気です。体には、血液が流れる2種類の血管である動脈と静脈があります。心臓から体全体に血液を送る血管を動脈と呼び、体のすみずみまで送られた血液を心臓 ...続きを読む

2020.05.01

緑内障

緑内障は徐々に視野が狭くなる目の病気です。国内では中途失明の原因として2002年から緑内障が1位となっており、推定の患者数は465万人と言われています。 緑内障という名前の由来については諸説あります。古代ギリシャのヒポク ...続きを読む

2020.02.28

フレイルの予防

年をとるにつれて、「外出の機会が以前より減った」「活動的ではなくなった」と感じることはありませんか? そのような方は、もしかすると「フレイル」の危険信号が点灯しているのかもしれません。 フレイルとは、わかりやすく言えば「 ...続きを読む

2019.12.20

便秘

便秘とは本来体外に排出すべき糞便を「十分量」かつ「快適に」排出できない状態のことで、排便回数の目安として1週間に3回未満の場合を便秘といいます。さらに鹿の糞のようなコロコロの硬便、強くいきむ、4回に1回以上摘便、残便感、 ...続きを読む

2019.11.22

大腸がん検診を受けましょう

大腸がんは大腸に発生するがんで、ポリープにがんが発生するものと、正常な粘膜から直接発生するものがあります。2017年の統計では大腸がんによる死亡数は男性で3位、女性で1位と上位を占めており、罹患率は40歳代から増加し始め ...続きを読む

2019.10.30

白内障

白内障とは、目の中にあるレンズの役割をする水晶体が濁る病気です。白内障は加齢に伴い発生する場合が一般的で(白内障の約90%)早ければ40歳前後で発症し、60歳を過ぎると80%以上、80歳を超えるとほとんどの人に白内障の症 ...続きを読む

2019.10.08

心房細動の予防

心臓は全身や肺に血液を送り出すポンプの役割をする左右の心室と、肺や全身の静脈からの血液を心室に送り込む左右の心房で構成されます。 心房細動は心房が細かく震えて不規則な動きをする不整脈です。 心房の血液がよどんで固まりやす ...続きを読む

2019.08.23

つつが虫病

つつが虫病の原因菌はツツガムシというダニが持つリケッチアで、ツツガムシに草むらなどで刺される(吸着される)と、菌が体内に入って発症します。治療が遅れると重症となり、死亡することもあります。感染しやすい時期は、ダニの活動す ...続きを読む

2019.07.30

尿路結石症

尿路結石症とは、尿路(腎臓から尿道までの尿の通り道)に、結石(尿に含まれるカルシウム・シュウ酸・リン酸・尿酸などが結晶化したもの)ができる病気です。 結石のできる位置によって、腎結石 、尿管結石、膀胱結石に分類されます。 ...続きを読む

2019.06.24

風疹検査を受けましょう

風疹は、感染後2―3週で、発熱、全身倦怠感、頭痛、咽頭痛、鼻汁、咳などの上気道炎症状、頚部リンパ節腫脹(しゅちょう)に引き続いて、小さな鮮紅色の丘疹(きゅうしん)が出現する疾患です。 通常は、発疹が2―3日で消失し、リン ...続きを読む

2019.05.24

だれにもできる「運動」の勧め

みなさんは運動されていますか? 厚生労働省は「1回30分以上の運動を、週に2回以上実施し、それを1年以上継続する」運動習慣を勧めていますが、運動習慣を有する成人は国民全体の20―30%に過ぎないとされています。 なぜ運動 ...続きを読む

2019.04.26

肺炎球菌ワクチン

平成26年10月から高齢者に対する肺炎球菌ワクチンの定期接種が始まりました。平成31年3月には現在65歳以上のすべての方に接種勧奨の通知が届き、接種が終了する予定でした。しかし、接種を済まされた人は対象者の約40パーセン ...続きを読む

2019.04.17

その胸やけ、胃食道逆流症かも?

「胸の下からみぞおちの方にかけて熱くなるような不快感」の事を、「胸やけ」といいます。そのほとんどは、「胃食道逆流症」によるものです。 胃食道逆流症とは、胃液が食道へ逆流して胸やけなどの症状を起こしたり、実際に食道炎ができ ...続きを読む

2019.03.14

スキン・テア

スキン・テアとは摩擦やズレなどの外からの力(外力)によって、皮膚が裂けてできる裂傷で、皮膚の一番表面(表皮)から少し深いところ(真皮)までのキズのことをいいます。 病院や施設、あるいは自宅で療養中の高齢者の手や腕に、赤黒 ...続きを読む

2019.01.25

胆のう結石(胆石)

右上腹部にある胆のうは、肝臓で作られた消化を助ける胆汁を濃縮し貯蔵する袋状の臓器です。胆のう結石(胆石)は、胆汁に含まれるコレステロールや胆汁色素が、胆のう内で結晶となり、さらに石の様に固まり大きくなるため結石と言われて ...続きを読む

2018.12.01

鉄欠乏性貧血について

鉄欠乏性貧血は、その名の通り鉄欠乏が原因で起こる貧血です。鉄欠乏を起こす理由としては鉄分の摂取不足や、出血による鉄分の喪失などが考えられます。したがって、食生活の見直しとともに胃や腸などからの出血が無いかどうか、特に中高 ...続きを読む

2018.12.01

風しん大流行の再来!?

関東圏の大学生を中心に、風しんの大流行が平成24年(報告数2386人)~25年(同1万4344人)にかけて発生したことを覚えているでしょうか? 平成30年8月頃より東京都・神奈川県・千葉県などで風しん患者が再度急増し、1 ...続きを読む

2018.11.01

弱視とこどもの眼鏡

弱視と言えばどのようなイメージですか? 視力の悪い人などでしょうか。病気の原因を問わず、視力が悪い状態を社会的弱視というのに対して、生後から6歳頃までの視力が発達する時期に、強い遠視などの原因で視力の発達が止まってしまっ ...続きを読む

2018.10.06

フレイルによる転倒予防

フレイルとは、年齢とともに心身の機能や活力が低下し、周りの変化などに対応しにくくなる状態で、転びやすい状態といえます。 高齢の方が転んで骨折すると、入院などにより認知機能が低下したり、治って退院しても骨折を繰り返さないよ ...続きを読む

2018.09.06

心房細動治療で脳梗塞予防を

心臓(心房)が不規則に細かく震える 心臓は筋肉(心筋)からできた袋のような臓器です。 正常の心臓は心筋が縮み、ポンプのように働くことによって、血液を全身に規則正しく循環させます。 しかし、心臓(心房)が通常の5倍から10 ...続きを読む

2018.08.06

大動脈解離(だいどうみゃくかいり)

血液を全身に送り出す大動脈は心臓を出て胸の中を上向きに走り:上行(じょうこう)大動脈、頭部や腕へ枝を出してUターンし:弓部(きゅうぶ)大動脈、下向きに走り:下行(かこう)大動脈、横隔膜を通って腹部大動脈になります。大動脈 ...続きを読む

2018.07.20

くも膜下出血

くも膜下出血は多くの場合、脳を包むくも膜の内側の血管に動脈瘤(血管の膨らみ、こぶ)ができ、破裂することで起こります。動脈瘤は分岐部など血管の弱い部分にできます。 頻度は10万人あたり20人で、40歳代、50歳代では男性に ...続きを読む

2018.06.06

便秘症

 日本では成人の7~8人に一人が便秘症であると考えられています。便秘とは、便を充分かつ快適に排出できない状態で、排便回数が週に3回未満の場合や、排便が困難で排便時に強く息んだり、残便感がある状態を指します。便秘は50歳以 ...続きを読む

2018.05.07

肝炎検診を受けましょう

 現在、肝癌は癌死亡者の男性で4位、女性で6位であり、その原因の多くはB型肝炎とC型肝炎のウイルス性肝炎の感染です。  B・C型肝炎ウイルスは血液感染で、昔の輸血や、刺青で感染し、またB型肝炎は、母子感染や性行為でも感染 ...続きを読む

2018.04.19

お薬を減らしたいと思ったら

 近年、複数の病気を持つ患者さんが増え、それらに対して多くのお薬を服用する場合があります。よく効いて副作用の少ないお薬が増えている一方、多種類のお薬をのんでいると「薬をやめたい、減らしたい」と思う方がおられるかもしれませ ...続きを読む

2018.03.14

あなたのコレステロール、遺伝性では?

健康診断などで「コレステロール値が高い」と言われたことはありませんか? 原因は色々ありますが、その中に遺伝的に高くなる場合がある事をご存じですか? コレステロールにはLDLコレステロール(悪玉)とHDLコレステロール(善 ...続きを読む

2018.02.05

ヒートショックにご用心 

 血圧は、ストレスや喫煙、日常の行動や環境など、様々な影響を受けて大きく変動します。しかし、健常人の場合、その変動はほぼ一定の範囲内にあり、安静時では最大血圧は100〜140、最小血圧は60〜90mmHgとされ、たとえ一 ...続きを読む

2018.01.19

食物アレルギー

体を外敵から守る仕組みを免疫と呼び、免疫が過剰にまたは間違った方向に働いて傷害が起こる事をアレルギーと言います。  食物アレルギーは食物中の蛋白質(たんぱくしつ)が原因で、アレルゲンと呼ばれ、患者数は年々増加しています。 ...続きを読む

2017.12.28

胆嚢のアデノミオマトーシス(胆嚢腺筋腫症)

 腹痛をきたす病気の中でポピュラーなものの一つは胆石症です。この胆石症に似て非なる「良性」の疾患、それが胆嚢のアデノミオマトーシスです。日本語では胆嚢腺筋腫症と言います。この「腺」と「筋」の成分からなる小さな袋が増えて、 ...続きを読む

2017.12.28

鼠径ヘルニア

 鼠径ヘルニアは、足の付け根あたりに突然しこりができることで違和感や痛みを伴う病気です。幼少期と中年期以降と、発症年齢が大きく二つに分かれます。幼少時に発見されるものは生まれつきの原因でできるものですが、成人に発症するも ...続きを読む

2017.10.30

受動喫煙

 タバコが健康に害を及ぼすことは、誰もが知っている事実です。しかし、そのことを知りながらも、喫煙を続けている人が多いのが現状です。最近の推計で日本の喫煙人口は、男性成人で喫煙率は30%、約1500万人、女性は8%、約52 ...続きを読む

2017.10.04

甲状腺ホルモンと病気

 甲状腺は、のどぼとけのすぐ下にある小さな臓器で、正面から見ると蝶が羽を広げたような形をしています。健康な人の甲状腺は平坦でやわらかいので、見ても触ってもその存在はほとんどわかりませんが、炎症を起こしたり腫瘍ができたりす ...続きを読む

2017.09.19

鳥インフルエンザ

 2009年春に発生した、ブタ由来の新型インフルエンザの世界的大流行から8年の時が経ち、今や普通のインフルエンザに変わっています。しかし、新型インフルエンザによる世界的大流行は、今まで10〜40年の周期で起こっており、こ ...続きを読む

2017.08.18

軽度認知障害

 軽度認知障害(以下「MCI」)とは、正常に日常生活を送ることができる人と、認知症の人との境界にある状態を表す言葉です。認知症は、通常物忘れから始まることが多く、判断能力や言語機能、目標や計画をたて実行し、調節、修正しな ...続きを読む

2017.06.29

気管支喘息

 近年の調査では20~44歳の日本人の約10%が気管支喘息と診断された経験があり、その半数の約5%が喘息として現在治療中と報告しています。また成人喘息のうち70~80%は小児喘息の経験のない方で発症しています。  気管支 ...続きを読む

2017.06.08

睡眠時無呼吸症候群

 列車運転士の居眠り運転をきっかけに広く知られるようになったこの病気は、わが国で200万~300万人あるいはそれ以上と言われています。  典型的にはこのような方です。  肥満気味の50歳男性、会社の健診で高血圧といわれて ...続きを読む

2017.05.09

レジオネラ肺炎

 レジオネラ肺炎は、アメリカの在郷軍人会(ざいごうぐんじんかい)で集団発生した肺炎として発見され、それで、奇妙な名前の在郷軍人病と名づけられました。レジオネラ菌は、土壌や河川などの自然界に普通に生息する細菌です。40度位 ...続きを読む

2017.04.06

C型肝炎治療の進歩

 C型肝炎は自覚症状がないまま進行し、やがては肝(かん)硬変(こうへん)、肝がんを発症することが多い病気です。これを防ぐには感染の早期発見とウイルスを除去する治療が重要です。2015年7月に承認された新薬の登場により、患 ...続きを読む

2017.02.28

食物アレルギー

 体を外敵から守る仕組みを免疫と呼び、免疫が過剰にまたは間違った方向に働いて傷害が起こる事をアレルギーと言います。  食物アレルギーは食物中の蛋白質(たんぱくしつ)が原因で、アレルゲンと呼ばれ、患者数は年々増加しています ...続きを読む

2017.02.01

痛風

 痛風は血液の尿酸値が高い状態(高尿酸血症)が続いた後、突然足の親指の付け根などの関節が赤く腫れて痛みます。痛みは強く、耐えがたいほどの痛みです。風が患部にあたるだけでも痛みが強まり病名の由来となっています。痛風発作は多 ...続きを読む

2017.01.13

PAD(末梢動脈疾患)

 糖尿病・高血圧・高コレステロール・肥満といったメタボリック症候群を放置すると動脈硬化が進行し、狭心症、心筋梗塞、脳卒中などが起こり易くなります。しかし、動脈硬化は心臓や脳血管だけでなく末梢の動脈でも起こります。PAD( ...続きを読む

2016.11.28

奈良県も胃内視鏡検診が始まります

 厚生労働省は平成28年4月から、胃がん検診において、胃X線検査(バリウム検査)だけでなく胃内視鏡検査(胃カメラ)も選択できるようにしました。奈良県においても、平成29年4月からこの制度が導入されます。  これまでの胃が ...続きを読む

2016.11.02

インフルエンザ

 インフルエンザの流行は、例年12月上旬から始まり、翌年の1~2月にピークを迎えます。  インフルエンザは、発病した人が咳やくしゃみをした時に、そのウイルスが飛び散って、それを他の人が吸い込むことにより感染します。また、 ...続きを読む

2016.09.26

糖尿病重症化を予防しよう

 糖尿病が激増しています。糖尿病患者数は、この50年間で50倍以上に増えています。糖尿病患者さんの多くは、血糖が上がった結果起こる合併症で命を失ったり、不自由な生活を余儀なくされたりしています。特に、透析患者さんの約45 ...続きを読む

2016.08.03

結核 ―過去の病気ではありません―

 結核は、結核菌が体の中に入り増えることで起こる感染症です。空気感染により人から人に伝染しますが、感染しても必ず発病するわけでなく、何十年も経ってから発病することもあります。医学の進歩により患者数は激減しましたが、未だに ...続きを読む

2016.06.27

ジカウイルス感染症(ジカ熱)

 ジカウイルス感染症(ジカ熱)は、流行地でジカウイルスを媒介(ばいかい)する蚊に刺されて感染しますが、昨年から今年にかけて中央および南アメリカ大陸やカリブ海地域を中心に流行地が急速に拡大しています。特に今年は、8月からブ ...続きを読む

2016.06.17

高齢者のうつ病

 うつ病と聞けば世間一般的には、気持ちが落ち込むことで社会や仕事に対して適応困難になる30~40歳代の働き盛りの人特有の病気と思われているかもしれませんが、実は高齢者においても比較的多くみられます。  仕事のストレスが原 ...続きを読む

2016.05.09

正しい足の爪の切り方(巻き爪の予防のため)

 爪は単なるアクセサリーではありません。指先を守るのはもちろんのこと、歩行や運動のときにかかる体重、衝撃を受けとめるなど、足の爪(特に親指)は大事な働きを担っています。今日は普段あまり意識しないかもしれない、足の爪の切り ...続きを読む

2016.04.11

「急なもの忘れ」は認知症ではない!

 もの忘れの病気で典型的なものはアルツハイマー型認知症です。もの忘れが年単位でゆっくり進み発病時期がはっきりしないのが特徴です。ご家族にもの忘れはいつからですかと尋ねると「1年位前かしら」「いえ2年位前かも」と言われます ...続きを読む

2016.02.29

前立腺(ぜんりつせん)がんの早期発見を!

 前立腺は男性にしかない生殖(せいしょく)器官(きかん)の一部で精液の一部を作っています。 年をとるにつれて肥大することが多くなります。前立腺肥大症や前立腺がんは60歳以上で罹(り)患(かん)率・死亡率ともに増えてきます ...続きを読む

2016.02.04

異型狭心症(いけいきょうしんしょう)

 一般的に見られる労作性(ろうさせい)狭心症では、からだを動かすときに圧迫感や締め付けられるような感じの胸痛が起こり数分続きます。これは心臓を栄養する冠状(かんじょう)動脈に粥状(じゅくじょう)硬化症とよばれる動脈硬化が ...続きを読む

2015.12.25

心臓弁膜症(しんぞうべんまくしょう)

 心臓は主に筋肉でできていて、縮んだり(収縮)、拡がったり(拡張)して血液を吸い込み、送り出すポンプの働きをしています。心臓には4つ部屋があります。全身で酸素が使われ酸素が少ない血液が右心房(うしんぼう)へ戻り、右心室( ...続きを読む

2015.11.19

不眠症

 不眠は「眠れない」という夜間の苦痛だけではなく、日中の眠気・だるさや集中困難など心と体にさまざまな影響を及ぼします。不眠は通常以下の4つのタイプに分類されます。  ①「入眠障害型」床に入って寝つくまでに30分から1時間 ...続きを読む

2015.10.28

カプセル内視鏡

 みなさんは、カプセル内視鏡をご存知ですか? すでに受けた方もおられるかもしれません。今回は、このカプセル内視鏡について簡単にお話しします。  消化管(食道・胃・小腸・大腸)検査は、X線による透視検査、上部・下部消化管内 ...続きを読む

2015.09.30

仮面高血圧

 あなたは高血圧ではありませんか?「いつも健診で血圧は正常だから大丈夫だよ。」 本当にそうでしょうか?  実は診察室で血圧が正常でも、早朝や夜間あるいは仕事中などに血圧が上がり、知らぬ間に血管や臓器を傷めてしまうことがあ ...続きを読む

2015.07.28

水虫

 水虫とは白癬菌(はくせんきん)というカビの一種が皮膚(角質)に増殖するためにおこる病気です。足に多く見られ、足の裏や側面に小さな水ぶくれが生じる小水疱型(しょうすいほうがた)の水虫、足の指の間にカサカサして乾燥している ...続きを読む

2015.06.19

熱中症にご注意ください

 熱中症は、暑い環境に長時間さらされることで、体温の調整機能が適切に働かなくなる状態です。熱中症になると、体内に熱がたまり、めまい、大量の発汗、吐き気(はきけ)、頭痛、筋肉痛、倦怠感(けんたいかん)などの症状が現れ、重症 ...続きを読む

2015.05.27

肺気腫

 肺気腫とは、肺の慢性(まんせい)の病気です。肺の気管支の末梢(まっしょう)には、肺胞(はいほう)と呼ばれる仕切られた房の様な部屋があり、その壁を介して酸素を血液に取り込んでいます。しかし、長期喫煙や大気汚染の影響で、肺 ...続きを読む

2015.04.27

デング熱

 日本では約70年ぶりに、昨年8月東京で海外渡航歴のない〝デング熱〟患者が報告されたことは、まだ記憶に新しいかと思います。  デング熱は、熱帯〜亜熱帯地域に生息する〝ヒトスジシマカ〟や〝ネッタイシマカ〟という蚊(か)に刺 ...続きを読む

2015.04.10

ピロリ菌感染症

 ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)は胃の粘膜に存在する細菌で、元々は胃潰瘍(いかいよう)の原因として注目されました。その後、ピロリ菌が原因の胃炎が、胃がんの発生母地となることが明らかとなり、ピロリ菌はWHO(世界保健機 ...続きを読む

2015.01.28

低温やけど

 寒い季節になると、暖房器具は生活に欠(か)かせないものになります。みなさんの中でも、こたつや電気毛布、カイロなどを使うことが増えてきます。  そんな中で注意したいのが「低温やけど」です。温かくて快適と感じる44度程度の ...続きを読む

2014.12.25

インフルエンザ

 インフルエンザの流行は、例年12月上旬頃から始まり、翌年の1~2月にピークを迎え、3月末から4月にかけて減少していきます。流行するインフルエンザウイルスには、A型とB型があります。  インフルエンザは、感染した人が咳( ...続きを読む

2014.12.08

がん検診

 検診は自覚症状(じかくしょうじょう)が無い時点で行われることから、がんがまだ進行していない状態で発見することができ、早期にがんを治すことができます。  一方、症状がでてから受診した場合には、がんが進行している可能性があ ...続きを読む

2014.09.26

デング熱 ―心配しすぎないように―

 今年8月、国内でデング熱に感染した患者が報告され注目されています。海外(主に熱帯)で毎年300人程度の日本人が感染し、国内で発症している病気です。デングウイルスが蚊(か)を介してのみ感染し、人から人へは感染しません。発 ...続きを読む

2014.09.17

下肢静脈瘤(かしじょうみゃくりゅう)

 下肢静脈瘤は下肢(ふくらはぎ・すね)に血管が数珠状(じゅずじょう)に膨(ふく)れたり、浮き出て見える病気です。症状としては、足のだるさ、むくみ、痒(かゆ)みの他、寝ているときに足がつったり、足の皮膚(ひふ)が茶褐色(ち ...続きを読む

2014.07.31

カンピロバクター食中毒を予防しましょう

 カンピロバクターという細菌によって引き起こされるカンピロバクター食中毒は、近年発生件数の最も多い食中毒であり、患者数でもノロウイルスに続いて2番目に多くなっています。  カンピロバクターは、ニワトリやウシ、ブタ等家畜の ...続きを読む

2014.07.03

尿中微量アルブミン検査

 「尿中微量アルブミン検査」をご存じですか?この検査は糖尿病をもっておられる方が年に1―2回は受けていただく必要がある検査です。 糖尿病が腎臓(じんぞう)を悪くすることは皆さんご存じですね。 糖尿病患者数の増加に伴い、糖 ...続きを読む

2014.05.30

これからの季節はマダニに注意が必要です!!

 マダニは、家庭内で食品等に発生するコナダニや、衣類や寝具に発生するヒョウヒダニなどのダニとは全く種類が違い、主に森林・草地だけに限らず、さらに市街地周辺等の屋外にも生息しています。また、マダニは、固い外皮( ...続きを読む

2014.05.01

逆流性食道炎

 逆流性食道炎とは、本来は一方通行である食道から胃への流れが食道へ逆流することによる病気ですが、昨今のグルメブームのためか最近増加傾向にあります。  主な症状はゲップ、胃痛、腹部膨満感(ふくぶぼうまんかん)、胃もたれ、胸 ...続きを読む

2014.04.17

食事の介助

 認知症の人にとって食事や入浴、歩行などはリハビリテーションが必要です。適切なサポートにより、症状の進行を遅らせる事がある程度は可能です。  食事の介助のポイントは、スムーズな嚥下(えんげ)を促すことです。嚥下とは、飲み ...続きを読む

2014.03.04

帯状疱疹(たいじょうほうしん)

 子どもの頃、水痘(すいとう)に罹った方が多いと思いますが、原因は水痘・帯状疱疹ウイルスに初めて感染したためで、発熱と赤みを伴う小さな水疱(すいほう)が、ほぼ全身に現れます。  しかし、水痘が治った後もこのウイルスは体内 ...続きを読む

2014.01.29

ロコモティブシンドローム(運動器症候群)

 ロコモティブシンドローム、略して〝ロコモ〟。一般の方にはまだなじみのない言葉かもしれません。筋肉や骨、関節などの運動器官の障害によって介護が必要な状態、あるいはその一歩手前の状態になってしまうことです。加齢に伴う関節の ...続きを読む

2013.12.26

過敏性腸症候群

 職場などで緊張する場面において、お腹(なか)が痛くなり、下痢(げり)や便秘(べんぴ)となることはありませんか? それは現代社会のストレスによって増加している過敏性腸症候群という病気かもしれません。  そもそも腸と脳には ...続きを読む

2013.12.03

脂肪肝(しぼうかん)

 肝臓には正常な人でも少量の脂肪が含まれていますが、その脂肪、特に中性脂肪が肝臓に過剰蓄積した状態を脂肪肝といいます。  肝臓の働きが低下すると、全身のだるさ、食欲不振などの症状が出ますが、脂肪肝はほとんど自覚症状があり ...続きを読む

2013.10.28

食事中むせませんか?

 食事中にむせたり、咳(せき)こんだりすることが多くなったと感じている中高年以降の方、もしかすると嚥下(えんげ)障害かもしれません。  嚥下とは、食物を歯で細かく噛み砕き、舌によって奥に運び、飲み込んで咽頭(いんとう)を ...続きを読む

2013.10.03

心不全

 人間が生きていくためには、体の各部分に十分な酸素と栄養がいきわたることが必要です。酸素と栄養を運ぶのが血液で、その血液を循環させるポンプの働きをするのが心臓です。  このポンプが故障すると、一つの電車の故障が他の駅に渋 ...続きを読む

2013.09.12

睡眠時無呼吸症候群にご注意

 睡眠時間は十分とれているのに、日中の眠気が強かったり、いびきが大きく睡眠中に呼吸が止まっていると指摘されていませんか?  睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。多くの症例でみられる睡眠時無呼吸症候群は、呼吸運動は正常で ...続きを読む

2013.07.30

特発性正常圧水頭症について

 わが国における認知症患者は現在約250万人に迫るとされています。「認知症になると徐々に進行し一生治らない」と思われがちです。しかしながら、比較的簡単な手術で治療可能な認知症もあり、その代表が特発性正常圧水頭症です。65 ...続きを読む

2013.07.08

結核

 結核は過去の病気と思っていませんか。確かに医療や生活水準の向上により、新たな患者数、死亡者数は共に激減しています。しかし、現在でも毎年、2万2千人以上の新たな患者が発生し、2千人以上の方が亡くなっています。結核は現代に ...続きを読む

2013.06.03

在宅緩和ケア④―関係性と「モラル」―

 この10年間で我が国の緩和ケアは非常に進歩し、療養者が平穏(おだやか)な「人生の終着駅」を迎えるためのノウハウが蓄積されました。解熱鎮痛薬(げねつちんちいやく)、モルヒネなどの医療用麻薬、酸素療法等々、そのためのお薬や ...続きを読む

2013.05.02

在宅緩和ケア③ ―お家の効用―

 人は、自分自身や家族や親しい間柄の人達の将来が見えず、心配や苦痛ばかりが続く人生には耐えられません。自分の生きた証の少しでもこの世に残せ、周りへの心配もなくなれば、意外と心安らかに人生の終着を迎えることができるように思 ...続きを読む

2013.04.05

在宅緩和ケア② ―「寿命」という終着駅―

 在宅緩和ケアとは「お家(うち)」で緩和ケアを行うことです。病気に関する痛みや苦しみといえば「病院で」と考えがちですが、それを「お家で」ということです。  病院での治療のような「治癒(ちゆ)のための医療」は勿論大切ですが ...続きを読む

2013.03.06

在宅緩和ケア① ―日常と非日常―

 日常生活の中での医療を支えるのが在宅医療であることは前回に述べました。その在宅医療においては、多くの場合、病気の治癒(ちゆ)を目指すよりも、療養者一人ひとりの身の丈に応じた、「生命の質(QOL)」が第一といった考え方が ...続きを読む

2013.01.29

骨粗しょう症治療をコツコツ続けましょう

 高齢化に伴い、日本の骨粗しょう症の患者さんは年々増加し、その数は現在約1280万人と推測されています。しかし、そのうち治療受けている患者さんは20%程度と言われています。  骨粗しょう症になっていても患者さんに自覚症状 ...続きを読む

2013.01.07

在宅医療とは?

 医療の第一の役割といえば、人の身体の不具合を、生物医学的な知識・知恵を使って「治しにかかる」ことですが、一方では「つらさを和らげる」ために行う様々な行為をも含みます。  医療は、病院に入院して受ける「入院医療」と、通院 ...続きを読む

2012.11.27

あなたの腎臓はお元気ですか?

 慢性腎臓病(まんせいじんぞうびょう:CKD)という病気をご存知ですか? CKDは今や国民の8人に1人でみられる病気です。しかし、残念なことに、自分がCKDであることをご存知ない方が多くおられます。なぜでしょう? それは ...続きを読む

2012.10.30

乳がんとその早期発見のために

 日本では女性の16人に1人が乳がんになるといわれています。マンモグラフィーは、早期乳がん発見のために大切な検査です。早期乳がんは早期に診断され、治療を受ければ90%以上の人が治ると言われています。  早期診断のために、 ...続きを読む

2012.10.02

肛門の痒み(肛門搔痒症)

肛門科を標榜(ひょうぼう)していると、最近、肛門の痒みを訴えて来院される患者さんが目立ちます。特にご高齢の方に多いように思います。 肛門周囲は知覚神経が非常に敏感な場所ですので、他の部位より痒く感じるのです。原因にはいわ ...続きを読む

2012.09.12

血圧を測定しましょう

血圧の正常値は収縮期で120mmHg以下、拡張期で80mmHg以下ですが、高齢者の場合は135mmHg以下、拡張期で85mmHg以下にするのが良いと言われています。精神的に血圧が上下したり、時間により変動するものです。医 ...続きを読む

2012.08.02

痛風・高尿酸血症

生活習慣の欧米化やアルコール摂取の増加、肥満などにより、むかしは少なかった痛風が増加し、ありふれた病気となっています。 痛風とは、急に主に足の親指など、足の関節が赤くはれて痛む関節炎で、歩けないほどの大変痛い関節痛がおこ ...続きを読む

2012.07.18

肺炎を予防しましょう

肺炎は日本人の死因の第3位を占め、今でも毎年10万人以上の方が亡くなる恐ろしい病気です。肺炎で亡くなる方のほとんどは65歳以上の高齢者で、加齢に伴い免疫力が低下するうえに、高齢者では糖尿病や心疾患、慢性呼吸器疾患などを高 ...続きを読む

2012.07.18

社会不安障害

人は誰も他人に注目される場面や自分が目立つ場面では緊張や不安を感じます。それ自体は決して病的なものではありません。 しかし、その症状が通常は緊張しないと思われる状況・場面(例えば電車に乗る、買い物をするなど)で現われ、そ ...続きを読む

2012.07.18

こむら返り

ふくらはぎ(場合によっては、すねやもも)の筋肉がつることを、俗に「こむら返り」といいます。「こむら」とは、ふくらはぎをさす古語です。こむら返りは極めてありふれた現象ですが、そのメカニズムは、まだ十分には解明されていません ...続きを読む

2012.07.12

肺気腫

肺には、何億個もの肺胞と呼ばれる小さな袋がブドウの房のようについていて、絶えず空気の出し入れをしています。呼吸で吸い込んだ新鮮な空気から、血液中に酸素を取り込み、体でいらなくなった二酸化炭素と入れ替えるという「ガス交換」 ...続きを読む

2012.07.12

帯状疱疹

体の左右のどちらか一方、一部分にピリピリする痛みが現れたり、赤く小さな水ぶくれの斑点が帯状に出来る帯状疱疹は一種の水痘・帯状疱疹ウイルスにより起こる病気です。水ぼうそうに罹った人なら、このウイルスが体内の神経節に潜んでい ...続きを読む

2012.07.11

虚血性心疾患

虚血性心疾患とは、狭心症と心筋梗塞を総称した疾患名です。 心臓は全身に動脈の血を送るポンプの役目をしています。この働きは、心臓の筋肉(心筋)が収縮したり拡張したりすることによって行われています。この心筋が働くためには、酸 ...続きを読む

2012.07.11

高齢者の睡眠と不眠

日本では、成人の5人に1人、60歳以上では3人のうち1人に不眠の症状があると言われています。高齢者になるほど眠りの質が低下するととともに、徐々に睡眠の必要量が減ってくるためです。60歳以上になると、次のような特徴が現れて ...続きを読む

2012.07.11

糖尿病をよく知りましょう

体を動かす主要なエネルギーはブドウ糖です。このブドウ糖を全身の細胞で的確に利用させるのが、膵臓から分泌される「インスリン」というホルモンです。インスリンが分泌されにくくなったり、働きが不十分になって、ブドウ糖が血液中にだ ...続きを読む

2012.07.11

COPD(シーオーピーディー)タバコ病?

長引く咳、痰、息切れはありませんか。COPD(慢性閉塞性肺疾患)の可能性があります。 COPDでは、空気の通り道である気道(気管支、細気管支、肺胞)に慢性の炎症が生じ、むくみ(浮腫)がおこり、痰が多くなります。痰を取り除 ...続きを読む

2012.07.11

大人もかかるリンゴ病(伝染性紅斑)

幼児、学童でみられる軽い風邪症状の後に頬が赤くなるリンゴ病(伝染性紅斑)は、ヒトパルボウイルスB19の飛沫感染(※1)や接触感染(※2)によっておこります。流行する季節は春から夏とされます。 子供さんが感染しても、それほ ...続きを読む

2012.07.11

手足口病

手足口病は、その名のとおり、手・足・口などに水疱性の発疹が出る、コクサッキーウイルスやエンテロウイルスなどの感染によって起こる感染症です。主に夏季を中心に子どもがかかる病気ですが、秋や冬にも発生することがあり、ときには大 ...続きを読む

2012.07.11

下血と血便

「下血」「血便」とは「肛門から出血すること、便に血が混じること」です。胃や腸は「消化器(管)」とまとめて呼びますが、下血や血便は消化器(管)の何らかの異常を知らせるシグナルの一つです。 「排便の時に、肛門の痛みと共に、鮮 ...続きを読む

2012.07.11

アルツハイマー病の治療

認知症では、日常生活の中でもの忘れが徐々に強くなって、これまで普通にしていたことがうまく出来なくなります。 認知症をきたす病気でもっとも多いのは、アルツハイマー病です。 アルツハイマー病では、脳の中で神経の信号を伝える働 ...続きを読む

2012.07.11

膠原病は怖くない

膠原病という病気をお聞きになったことがおありですか? 膠原病という名前を聞くとすぐに、原因不明で治療法のない「難病」というイメージが頭に浮かぶかもしれません。膠原病は、免疫機能の異常により身体の複数の臓器に慢性の炎症を起 ...続きを読む

2012.07.11

日本脳炎

日本脳炎は、蚊によって媒介される日本脳炎ウイルスが原因の脳炎で、発熱、頭痛、嘔吐、意識障害などの症状がみられます。ウイルスに感染しても多くはこのような症状は出ませんが、一旦、脳炎を発症すると、対症療法以外に治療法はなく、 ...続きを読む

2012.07.11

高齢者の便秘

最近、高齢の方で「昔と比べて、最近すっきりと気持ちよく便が出ない」という訴えで来院される方が目立ちます。 高齢者の便秘は「がんやポリープ」といった病気や、「体の水分不足」等によるものは別として、ほとんどが「体の機能の基本 ...続きを読む

2012.07.11

肺塞栓症を防ぐ

東日本大震災による避難生活の長期化で発症しやすくなるのが、深部静脈血栓症に伴う肺塞栓症です。エコノミークラス症候群としても有名です。 三陸地方の避難所で、下肢にむくみなどがある人の4分の1に血栓が認められたとの報告もあり ...続きを読む

2012.07.11

臓器提供意思表示カード

昨年7月に臓器移植法が改正されました。この改正により、本人の意思が不明でも遺族が同意すれば臓器提供が可能となり、以前には認められていなかった15歳未満の人からの臓器提供も可能とされました。 臓器移植とは、臓器の働きが低下 ...続きを読む

2012.07.11

不眠

いろいろな原因で夜眠れないと訴える人は、成人のおおよそ20%といわれています。そのほかに、交代勤務で夜働く人や、通勤・通学に時間がさかれ、慢性的に睡眠時間が不足している人がたくさんいます。 睡眠時間によって、日中の疲労や ...続きを読む

2012.07.11

流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)

流行性耳下腺炎は、ムンプスウィルスの感染により起こる病気で、感染者の咳やくしゃみにより飛び散ったウイルスを吸い込むことなどで感染します。潜伏期間は20日前後で、かかりやすいのは2~7歳の子どもですが、この時期に感染しなけ ...続きを読む

2012.07.11

予防できるがん ―子宮頸がん―

子宮は、妊娠や出産に関わる女性特有の重要な臓器です。子宮にできるがんには、子宮の入り口の子宮頸部にできる子宮頸がんと、子宮の奥の子宮体部にできる子宮体がんとがあります。現在、日本では年間約1万5千人が子宮頸がんを発症し、 ...続きを読む

2012.07.11

麻疹の予防接種

麻疹(はしか)は、感染力の強いウイルス性の感染症で、人から人へ飛沫感染や空気感染で拡がっていきます。 典型的な場合は、10日程度の潜伏期のあと、発熱が3日ほど続き、咳など風邪の症状と結膜炎などの粘膜の症状を伴います。いっ ...続きを読む

2012.07.11

脳卒中とリハビリテーション

脳の血管がつまって起こる脳梗塞や破れて起こる脳出血などを合わせて、脳卒中あるいは脳血管障害とよびます。 脳卒中では、多くの人に半身麻痺や歩行困難、喋りにくさ、そして食べにくい、飲み込みにくいといった症状が起こります。発症 ...続きを読む

2012.07.11

入浴中の事故に気をつけましょう

日本人は風呂好きと言われますが、入浴中に亡くなられる方も少なくはなく、高齢の方、高血圧や心臓病の方などでは、入浴の仕方によって危険なこともあります。実際、我が国の入浴中の死亡事故は年間1万4千人ほどで、これは欧米に比べて ...続きを読む

2012.07.11

減塩のすすめ

皆さんは一日にどれくらい食塩を摂取しているかご存じですか?平均的日本人は一日に11gくらいの食塩を摂取しています。食塩をほとんど摂取しない民族は、高血圧の発症が極めてまれであるため、食塩の過剰摂取が高血圧発症の重要な原因 ...続きを読む

2012.07.11

機能性胃腸障害ではありませんか?

みなさんは、胃のあたりの痛みやもたれた感じなどがあって、胃カメラなどの検査を受けても、医師から「どこも悪くありませんよ」とか「少し胃が荒れている程度ですよ」と言われたことはありませんか? どうしてこのようなことが起こるの ...続きを読む

2012.07.11

冠攣縮性狭心症

一般に狭心症は、冠動脈(心臓の筋肉を養っている血管)が動脈硬化により狭くなり、運動等の労作時に心臓の筋肉に充分な酸素が供給できずに起きる「労作性狭心症」と、安静時に起きる「安静時狭心症」に分類されます。「安静時狭心症」の ...続きを読む

2012.07.11

過換気症候群(過呼吸症候群)

この病気は、緊張や不安、興奮や恐怖など、精神的な要因で起こります。突発的に息があらくなり、手足や唇がしびれ、動悸、胸痛、吐き気、けいれんなどの症状がでます。若い女性に多いのですが、男性や高齢者にも見られます。発作は、呼吸 ...続きを読む

2012.07.11

バセドウ病

近頃、異常に汗がでる。動悸がする。食欲があり食事量が増えたが痩せてくる。手が震え、字が書きにくい。なんとなくイライラして睡眠もとりにくい。周りの人とトラブルを起こしやすくなった。前頚部の甲状腺がはれ(甲状腺腫)、眼球が少 ...続きを読む

2012.07.11

認知症が急に悪くなったら

認知症の代表的な疾患はアルツハイマー病です。もの忘れで始まってゆっくりと進行し、これまで普通にこなしていたことが、徐々にできなくなります。しかし、かなり進行するまで手足の不自由や歩きにくさ、飲み込みにくさ(嚥下障害)とい ...続きを読む

2012.07.11

尿にたんぱくが出ていると言われたら…

検診などの尿検査で尿たんぱくが陽性という結果が出た場合、皆さんはどうされますか? 「症状もないし、別にいいか」と放置していませんか? これは、大きな間違いです。 尿にたんぱくが漏れるということは、あなたが腎臓の病気を持つ ...続きを読む

2012.07.11

頭痛、あきらめていませんか

慢性的な頭痛に悩む人は、我が国で約3千万人いると言われていますが、そのなかで、実際に医療機関で診察・治療を受けている人は3割にすぎません。その原因は、「頭痛持ち」という言葉があるように、持病としてあきらめている人が多いか ...続きを読む

2012.07.11

大腸がん検診を受けましょう

口から入った食物は、食道、胃、十二指腸通って、小腸で栄養分が吸収された後、大腸にたどり着きます。 大腸は肛門まで約2mの消化管で、主に水分を吸収し、便を作る働きをしています。ここにできるがんが大腸がんで、男性では胃がんに ...続きを読む

2012.07.11

新型インフルエンザ(H1N1)

新型インフルエンザの感染が、今秋から冬にかけても増え続けると予想されています。 新型インフルエンザは、感染した人が咳やくしゃみをした時に、そのウイルスが飛び散って、それを他の人が吸い込むことにより感染します。また、感染し ...続きを読む

2012.07.11

心臓震盪

心臓震盪は、胸部に衝撃が加わったことにより心臓が停止してしまう状態です。 多くはスポーツ中に心臓の真上あたりの胸骨や肋骨が折れるとか、心臓の筋肉が損傷するような強い衝撃ではなく、子供が投げた野球のボールが当たる程度の弱い ...続きを読む

2012.07.11

覚せい剤や大麻等がのこすもの

中村由美子(郡山)広報委員 昨今、大学生や主婦層にも広まっている覚せい剤や大麻などの薬物乱用は、有名な歌手や俳優の相次ぐ逮捕により、一層、切実な社会問題になっています。長期乱用者に加え、若い世代の使用が増えているのが現状 ...続きを読む

2012.06.18

Hib(ヒブ)ワクチンを接種できます

へモフィリスインフルエンザb型菌(Hib)は、こどもの咽喉や鼻などに常在する細菌で、冬に流行する「インフルエンザウイルス」とは別のものです。何らかの原因で体内に侵入すると、髄膜炎や敗血症などの重篤な病気を引き起こします。 ...続きを読む

2012.06.18

お腹をこわしましたか?

夏場には、食中毒による急性胃腸炎の症状(腹痛、おう吐、下痢)を起こす人が増えます。 食中毒の原因となる菌は、サルモネラ菌、腸炎ビブリオ、カンピロバクターなど様々です。 特に黄色ブドウ球菌による食中毒の場合、調理した人の手 ...続きを読む

2012.06.18

ヘモグロビンA1c

40歳以上の人を対象とした特定健診で異常が見つかった時には、生活習慣病の予防も含めた保健指導や支援が行われています。 生活習慣病のなかでも、糖尿病の早期発見は特に重要です。血糖値(血液中のブドウ糖の濃度)を高い状態のまま ...続きを読む

2012.06.18

ベル麻痺

顔面の筋肉の運動が障害された状態を顔面神経麻痺といいます。ふつうは片方の顔面だけに起こります。 顔面神経麻痺は、脳腫瘍、脳梗塞、脳出血、そして水痘・帯状疱疹ウイルスの感染など、さまざまな病気や外傷で起こりますが、検査をし ...続きを読む

2012.06.18

加齢黄斑変性について

人の目をカメラにたとえると、フィルムにあたる部分が網膜で、その中心が黄斑といわれるところです。この黄斑に何らかの病気が起こると、「物が歪んで見える」「まん中が見えない」などの症状が出てきます。 この黄斑に起こる病気のなか ...続きを読む